2週間ほど前のノートを見返すと、「心の弾力性」と書き残されていました。
『勝ち続ける組織の作り方』か『サッカー 逆境の監督学』(いずれも2017年刊)のいずれかで目にしたものです。
前者は現町田ゼルビア監督の黒田剛さん(元青森山田高校サッカー部監督)、後者は國學院久我山高校サッカー部総監督で、FC琉球ゼネラルマネージャーでもある李済華さんの本。
名将といわれる監督の本や『敗北のスポーツ学』、『アオアシ』、DAZN、PIVOTでは「PIVOT FOOTBALL」を優先的に聞くなど、家でやたらサッカーづいています。偏っていると言ってもいいかもしれません。
心の弾力性に話を戻すと、字面から想像できるように、心の素直さややわらかさを指しています。
歳を重ねるにつれて、心の弾力性は弱くなっているような気がしてなりません。
加齢に伴って肌の弾力が低下していく、言い換えるとハリがなくなっていくのに近いと思います。
肌のハリを取り戻すには、弾力を維持する表情筋を鍛えたり、水分や潤いを保つ成分を食事やコスメから補ったりする方法が一般的です。
心の弾力性を取り戻すのにも、肌と似たようなアプローチが必要なのだと思います。
抽象的ですが「感性を鍛える、磨く」行動が効果的だと考えています。
新しいことにふれたり、試したり、学んだりして「吸収」する時間を取る、インプットしたことを言語化する、冒険するなど。
冒険というとわくわく感が増します。大人が手近にできる冒険といえば、未知の場所へ出かけたり、知らない人と出会ったりといったところでしょうか。
小さな冒険を日常に取り入れる意識を持つようにはしています。ささやかな冒険でいいんです。
私が面白味を感じ始めたサッカーも冒険のひとつです。38年間ほとんど縁のなかった分野だからこそ、真新しいことこの上ありません。
若い頃のような心の弾力性を取り戻し、素直な心、やわらかい心を再び持つのに一役買ってくれる気がしています。
Text / Sonoko Ikeda