1LDK・エアコン1台の部屋で猫と暮らす工夫。

「エアコン必須の時期が来る……それまでに対策を考えないと」。少々落ち着かない日々を過ごしていました。

寝室とLDKが引き戸タイプで仕切られたタイプの1LDKに住んでいます。

猫のケージや猫が動き回る空間は「LDK+ときどき廊下+洗面所もOK」としていて、寝室には入れないようにしていました。

「猫と一緒に眠る」ことは、私の衛生観念からは望んでいないため、人間とは別寝にしています(入浴直後のみベッドで一緒にごろごろするのは許可)。

いつも寝室とLDKの間の引き戸を引いて寝ていたのです。

しかし、暑い時期には引き戸を開けて寝る必要が出てきました。エアコンは1台のみ、LDKに設置されているからです。

冬は寒がりな猫が過ごすLDKだけ、暖房を効かせるのでOKでした。私は乾燥を感じる暖房が好きではなく、寝るときにつけたくないからです。

一方で、夏に閉め切った部屋で、エアコンをかけずに眠るのは無理。

ただ、引き戸を開けると猫が寝室に突入してくるのは目に見えていますし、私は猫と一緒に寝たくはないし、そもそも入浴直後以外に寝室に入ってほしくありません。

そこで考えたのが引き戸の一部を開けて、エアコンの風が寝室にも流れ込むようにして、開けた部分に金属製のネットを設置することです。

100均で目ぼしいネット(キッチンでツールをぶら下げて使う用途のハンガーネット)を2枚購入し、結束バンドを使って縦につなげて、猫が超えられないような高さにします。

手先が器用なパートナーがそこまでやってくれました。2枚つなげたネットを引き戸のレールにはめ込んで、ネットの端をテープを貼って引き戸に固定します。

上部にはダンボールの切れ端を貼り付けて、万一猫がクライムしてきても途中で諦めるような仕様に。

部屋のおしゃれさは失われますが、猫グッズやおもちゃがいくつも転がっている時点で、もう洗練からは遠くなってしまったので、まあいいかと思っています。

赤ちゃんや子どもが過ごす部屋のようになっていますからね。かっこよさよりも実益です。

ネットを設置してから、就寝前に寝室でストレッチをしている私を、LDKにいる猫がネット越しに黒めがちな目で見つめてくることがあります。

バンビーノ雄の「ぐら」。かわいい子です

我が家にある猫と人間の境界線。

かわいかったので写真を撮りました。同じ部屋に住んでいるのに、別部屋に住むパートナーよりも近くにいる存在なのに、それでも構ってほしいと寂しがる猫。不思議な存在です。

手近で手に入るもので創意工夫し、課題と向き合って、ベターなく暮らし方をつくる。些細なことでも創造的であろうとするのは楽しいことです。

Text / Sonoko Ikeda

▼猫と暮らす空間づくりの本▼

ジャクソン・ギャラクシーの猫を幸せにする部屋づくり