語頭に「汚」を付ける、ふたりだけの愉しみ。

最初に言っておきます。今日は「あまりにもくだらない発見」についての話をします。

それは、どんな言葉でも語頭に「汚(お)」を付けると、途端に面白おかしくなることです。

我が家における実にどうでもいい例を公開します。

汚園(おぞの)=汚い園子

紛れもなく私のことです。自虐的に使用することが多いです。

接近してこようとするパートナーに対し、「今“汚園”だから近寄らない方がいいよ」など。

たとえば、ジムに行って汗をかいたにもかかわらず、この後は(彼と猫以外に)誰にも会う用事がないし、あと数時間後に入浴するからという理由でシャワーもせず、汗拭きシートで身体を拭いた程度の私はきれいとはいえません。

お風呂で彼が私の頭を臭ってきた瞬間、ひどく汗臭いらしく「おえっ」と言われるので、そのときに「だから“汚園”だって言ったじゃん。臭うほうが悪いし、誰も臭ってって言ってない(怒)」と返すのです。

汚パンツ=洗濯すべきパンツ

彼が部屋にパンツを脱ぎ散らかしていることがあります。ただ、見た目ではきれいなモノが落ちているのか、着用済のモノが落ちているのか分かりません。

高確率で後者のケースですが、念のため「これ、汚パンツよね? 洗濯するよ?」と訊きます。

「汚パンツってなにー(笑)!?」と返ってきて、ちょっと和みます。

汚靴下=洗濯すべき靴下

汚パンツの横展開です。洗面所ではなく、なぜか部屋に丸めて脱ぎ散らかされた靴下。

私の場合は洗面所で靴下を脱ぎ、風呂場で足を洗う流れがあり、汚れた靴下は洗面所の脱衣カゴに入れます。

その動線と比べてしまうと、彼は不思議な場所で靴下を脱ぐなあと感じるのです(自分と他人は違うので、比べてはいけないのですが)。

「これ、汚靴下よね? 洗濯するよ?」と訊くと、「汚靴下ってなにー(笑)!?」と返ってきて、互いに笑ってしまいます。

夫などの汚靴下を拾い集める際にほのかな殺意(?)が湧いている人にもおすすめです。

汚風呂=汚いお風呂

彼と週4〜5くらいで一緒に入浴していますが、湯船でおならをされることがあります。

臭いがあまりにもひどいとき。密室ゆえ臭いが篭って若干の殺意(?)をおぼえ、「うわっ、くっせー。汚風呂になったし」と抗議の声を上げます。

彼も「汚」を付けた言葉遊びを理解しているので、「汚風呂って(笑)。ふふふ(笑)」と笑いが生まれます。

実にどうでもいい話をつらつらと書いてきました。

ただ、こういう遊び感覚のコミュニケーションは、身近な人の間で行うと日常にちょっとした笑いが生まれて楽しいものだなと感じます。

普段私たちは身のある話をあまりしていませんが、それでも互いが特別に大事な人間であり、一緒にいて楽で心地よいのは、こういう交流をして毎日笑っているからだと思うのです。

汚い言葉ばかり使ってきましたが、ふたりの間だけで楽しんでいます。

Text / 池田園子

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