難波「浪速割烹 㐂川」【Dr.Taroのちょっといいごはん】

今回のちょっといいごはん。今回は「ちょっといい」ではなくて本気のお店で、「だいぶいいごはん!」ですので乞うご期待。

大阪でも屈指の日本料理ではないでしょうか。

私はお笑いが好きで小藪千豊さんのファンです。そんな小藪さんが何かの番組内で紹介していました。

小藪フリークな自分はその店名をメモったか、食べログ内に保存したか定かではありませんが、パートナーの誕生日祝いに予約したのでした。

歴史ある難波は法善寺横丁のお店「浪速割烹 喜川」。

本来は七を3つ書いて「㐂川(きがわ)」と読むようです。

店内は少し照明を落としてあって調理場が明るく舞台のよう。

カウンターに10人くらいは座れます。二階席もあり、17:30予約でお店に入ると、カウンターはすでに半分が埋まっていました。

恰幅のいい大将で笑顔が素敵です。お店の雰囲気も歴史を感じます。隣のご婦人方と談笑しておられ、なにやら有名雑誌の連載が半年あるようです。

検索すると過去にこんな記事が!

さて、お料理です。画像で紹介しますが出汁の繊細な味、盛り付けが最高です。

一品目のレタスのすり流し。

すり流しのキモは出汁の質なのか、それともレタスのすり方にあるのか、美味しすぎてどうでもいいことを考えてしまいます。

すり流しの緑が素晴らしく、それがまたソースになっています。

刺身の盛り合わせもまずは画像から。

塩昆布が刺身の下に忍ばせてあったり、こんなにいろいろな食べ方があるのかーと感心しながら、一気に食べてしまいました。

鱧のお椀にメインのお魚も美味しかったのですが、とくに感動した一皿は海苔をメレンゲで閉じ込めた椀物。

こんなに繊細で、香りが良くて、出汁も感じられて、いろいろなものが調和した一品はなかなか。

どれも大満足でしたが、コースの最後に出てきたデザートは、トマトと柑橘系のシャーベット。淡い甘みとミントの香り。

度肝を抜かれるとはこのことです。

料理でもさまざまな味が渾然一体となり、見事な調和を感じることは今までも時折あります。それをコース料理のデザートで感じた経験はありませんでした。

皆さんも、何かの記念日に訪れてみてください。このクオリティは日本の文化として体感してみてほしいです。

アトラクションのような食体験を是非!

Text / Dr.Taro

▼Dr.Taroさんによるコラムを他にも読む▼