「なんでそんなに肌がピカピカなんですか。何してるんですか」と初対面の方から訊かれることがありました。
「接近して見ると、しみ・そばかす・毛穴などありますよ」とわざわざ申告する必要もないので、その方の主観や感性からピカピカ肌だと思ってくれたことに「えーうれしいです」と素直に喜び、うーん何でしょう……と考えます。
「とくに何もしていない」は嘘だし、「それな、スキンケア方法を聞かれたときの女優の決まり文句やないか」とつっこまれるでしょう。ということで、真面目に答えました。
毎日、日焼け止めを塗り、筋トレをしている、と。その方は筋トレに反応し「やっぱり汗をかくのがいいんでしょうね」としみじみ。
どちらも肌に良いとされる習慣ですが、一方で夜更かししたり、お菓子を食べたり、お酒を飲んだりと、きれいな肌でいたいはずなのに、糖化を進行させる不合理極まりない行動をして、細胞を劣化させています。
美容皮膚科通いで叶うしみ・そばかす・毛穴レス美肌を持つ人々とは比べ物になりませんが、それでもニキビや吹き出物はなく適度に潤った「生活が整っていて、健康そうな人」に見えそうな肌を保てています。少なくとも、今のところは。
結局はバランスがすべてなのだと思います。万単位のクリームを使うわけでもなく、エステやクリニックに通うわけでもありません(数年に一度単発で美容皮膚科に行くことはあります)。
スキンケア周りはドラッグストアで買えるリーズナブルなモノで十分。出張先の大浴場にある化粧水類のような、初めて使うアイテムでも肌に異常なし。適応力を感じます。
化粧水+乳液orオイルと基本的なスキンケアをして、ファンデーションは塗らず日焼け止めのみ、日々筋トレで汗をかき、夜はクレンジング+洗顔……の繰り返しです。過度なことはしないのが吉。
身体は食べたモノでできている、とはよく言われることですが、飲食に関してはストレスなし。そのときどきで自分が欲するモノをいただきます。自炊だとなんらかのたんぱく質と野菜類はたっぷり、玄米は必ず。
一方で、先日はパートナーと「松屋」へ行き、それぞれ限定の定食を注文したのに加え、お腹が空いていたため単品のおかずも1皿シェアして、わんぱくな食べ方をしました。
食べ終わった後、急激に胃もたれして、脂質の量を無視していたね、と後悔。自分の年齢が意外といっていたことを遅ればせながら意識しました。
そんなことがあっても日頃の行いの蓄積があるのか、肌荒れすることもありません。
人体のことを勉強していると、身体はそのときの自分にとって、できる限りより良い状態に持っていってくれる、そんな神秘も確かに存在していると思います。
「これがいい、あれがいい」という情報に無闇に踊らされず、基本に忠実に、心と身体はつながっている原理原則を忘れず、バランス感覚をもって過ごしていきたいものです。
Text / 池田園子