献血は読書時間キープにちょうどよい。

2週間に一度、献血に行きます。献血は私にとって単なる健康のための行動ではなく、集中して何かを読む時間をつくるための大切な機会です。

献血ルームにいる時間はだいたい1時間半ほど(成分献血の場合)。その間に読みたい本や仕事に関係する資料を読み進めることで、各種誘惑のある自宅では得られない集中力を発揮できます。特に、血液を採取されている50〜60分ほどの間は、片方の腕しか動かせない状況にあるため、自然と読書に没頭できるのです。

献血について「血液を排出することでデトックス効果が期待できる」との説を知り、それを期待していた時期も昔はありました。しかし、医学的根拠がないと知ってからは、美容・健康効果への期待は持たなくなっています。ただ、針を刺されることや血を抜かれることに快感をおぼえるため、自分にとって心の健康効果はもたらされているのかもしれません。

ただ、献血には健康に寄与する一面もあります。献血した翌日に会員サイトで血液検査の結果を確認できるのです。血液に関する各種数値やコレステロール値などを数字で一覧できます。身体は正直で、不規則な生活や食生活が乱れた時期には、その影響が如実に現れるから面白い。このデータを自分の健康を測るバロメーターとして利用できることも、献血を続ける大きな理由のひとつです。

Text / 池田園子

【関連本】『命をつなぐ、献血と骨髄バンク