昭和ローカルCMを見て気になった、芸能人起用が購買行動に与える影響

先日、YouTubeで1970〜1990年代頃の「昭和のローカルCM集」を見る機会があり、いくつか興味深い発見がありました。

友人と「懐かしいわ」「今では絶対に見られないようなCMやね」なんて話しながら、楽しく盛り上がりました。

当時のCMは、主として写真や低品質の動画、テキストとナレーションで構成されていて、今のCMに比べて非常にシンプルでした。印象としては、商品やサービスそのものを伝えることに重きを置いている感じが強く、とても素朴なつくりで、演出は最小限に抑えられていました。

私たちが見たCM集の多くは、都市圏に本社を持つ大企業のものではなかったこともあり、俳優やタレントが出演することはほとんどなく、一般の方やその会社の従業員や社長と思われる人々が登場していました。

昭和のローカルCMを見ていると、その時代の背景や価値観を映し出しているものが多く、時代の移り変わりを強く感じさせられます。

一方、現代のCMでは、俳優やタレントが広告の「顔」として頻繁に起用されています(現代のローカルCMの事情は分かりませんが)。

ここで、自分の購買行動とCMとの関係性を考えるに至りました。私自身は商品やサービスを選ぶ際に、そういった有名人の起用が購買意欲に直接影響を与えることはほとんどありません。

たとえば、洗剤や歯磨き粉、日焼け止めなどの生活消費財を購入する際、私は自分の好みや使用感、新しいものを試したいという気持ちなど、自分の内面的な基準で選択しています。その商品のイメージキャラクターが有名人の誰なのかを考えることすらないのです(家にテレビがないことも影響しているかもしれませんが、ジムでたまにCMを見るくらいです)。

皆さんはいかがですか。CMの内容やイメージキャラクターは、皆さんの購買行動に影響を与えていますか? ぜひコメントなどでご意見を聞かせてください。

Text / 池田園子

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