今日は「女性向け性感サービス(マッサージ等)」に関するコンテンツを制作中であること、それに関して疑問質問があれば送っていただきたいことについて書きます。
“女性の性”に関することは長年に渡る私のライフワークであり、人生のテーマのひとつだと考えています。生きていると、性からは逃れることはできません。そして、性に関する感覚や考え方も変化していきます。もう1年半ほどで40代になる私も、明らかに変わってきたと感じています。
変化に戸惑いながら、直近では女性向け性感サービスに関する有料noteを個人の事業として制作しています。女性への貢献心を持って活動する男性セラピスト数名に取材・執筆中です。
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性に関する事柄は一般的に、表立って語られることが少なく、自身の内面に抱え込むことの多いテーマかもしれません。書く・編集するといった表現の仕事を始める以前から、女性の性に関するテーマには関心がありました。職業柄、これまでさまざまな形で発信してきましたが、性は自分を振り回すものの代表格でした。
若い頃には(周囲や平均データと比べて)性体験がなかなか得られないことへの焦りを抱え、20代後半頃に性欲が高まり、それがパートナーとの関係に影響を及ぼすこともありました。自分の願いが叶わないあまりに、「外」に選択肢を求めることへの罪悪感をなくした時期でもあります。
それからさらに年齢を重ねるにつれて、自分の性欲が変化しつつあるのを感じています。今は性欲がなくなりかけていて、圧倒的に「学び欲」が増している時期に入っています。おそらく、若いときや時間のあるときに、学びを怠ってきた反動が今突然現れていて、足りない経験値を蓄積したいという反応なのではないかと思っています(新事業を準備している最中なので、この状態は願ったり叶ったりですが)。
一方で、性欲減退に関して、この状態がずっと続くとも限らないとも感じています。ヒト・モノ・コトに関わるなんらかのトリガーがあって、またやって来るかもしれません。こればかりは分からないのです。
日々、自分の欲求や捉え方の変化を観察しながら過ごす中で、改めて性と向き合うことの重要性を感じています。生きている限り、性からは逃れられませんし、これからも自分をコントロールする要素のひとつになるでしょう。
6年前、女性向け性感マッサージを体験取材する機会がありました。自身の関わるメディアで「編集部」名義で記事を掲載したのです。
そんなことを思い出したのは、少し前に経営者の集まりで、とある男性と出会ったのがきっかけです。はじめはビジネスの話をしていましたが、盛り上がるうちに「人間」に関わる話になり、やがてはパートナーシップやコミュニケーション、性に関する話題へと転換した流れで、その方が10年以上に渡り女性向け性感マッサージを個人的な活動として提供していることを知ります。その話を聞いて久々に、このテーマを深く考えるようになりました。
同時に、自分自身の性的な感覚の変化もありましたし、同世代や少し年上の女性たちから、性に関する悩みやパートナーとの問題について打ち明けられる機会がちらほら出てきてもいました。こうした背景から、女性向け性感サービスがひとつの選択肢として、女性たちにプラスの効果を及ぼす可能性があるのではないかと、改めて考えるようになったのです。
性に関する在り方や行動は、社会通念や固定観念によって制約を受けがちです。特に「性的な行為は(法律関係を含む)パートナーとの間でのみ行われるべき」という思想は根深く、だからこそ、ひそひそと不倫的行為をするしかないわけで、こうした枠組みから抜け出すことをためらう方も多いと感じます。
一方で、私は女性向け性感マッサージをリラクゼーションサービスの一種としてカテゴライズできるのではないかと考えています。性感サービスは性欲を満たすためだけではなく、心身のリフレッシュや性・コミュニケーション面における自己理解を深める一環として、高い価値があるのではないかと。
こうした考えのもと、女性向け性感サービスについての有料note制作に向けて動いています。女性に対して良心と情熱を持ってサービスを提供している男性セラピストへの取材を行っている最中で、リアルな声や現状を伝えたいと思っています。noteは女性が自身の性と向き合うためのヒントや安心材料を提供できるものにしたいと考えています。
この記事を読んでくださった方々からも、「どんなことを知りたいのか」「どんな不安や戸惑いがあるのか」といった声をいただければ、それらを反映しながら取材を進め、セラピストの意見を交えて解決策を探っていく予定です。こうした対話の中で、性に関する選択肢が広がり、性に対する固定観念が少しでも和らぐきっかけになれば幸いです。
性は非常にプライベートなテーマでありながら、その悩みや関心事を共有することで、新たな視点や次なる行動を見出せることもあります。興味や質問があれば、ぜひお気軽にお声を寄せてください。一生付き合っていく必要のあるこのテーマについて、ともに考える場をつくりたいと思っています。
Text / 池田園子