「やりたいことは言語化しておく」。よく言われることではありますが、私もその効果を実感しています。
先日、豊中商工会議所の勉強会に参加し、その一部を記事に書きました。そこにほんの一言、「いつか自分も講師をしたい」といったWANTを書いたのです。
「いつか」という曖昧さのある表現を選んだのは、1〜2年後くらいの挑戦をぼんやりと想定していたからです。でも、この一文が思わぬ展開になりました。
勉強会参加者のうちFacebookでつながった方が記事を読んでくださり、「2025年の講師募集はこの時期に行われているから、今すぐにでも企画書を出した方がいい」と、詳細な情報とともに連絡をくれたのです。
ご自身も講師経験者で、いつ、誰に提出するべきか、企画がどのように決まっていくかまで、とても親切に教えていただきました。
「講師をしたい」と書かなければ、このような情報は得られなかったはず。自分の意思を言語化して公開しておくことは、周囲に自分の考えを知ってもらい、知見やヒントを持つ人から助言や情報を引き寄せるきっかけになります。
それからすぐ関係者に話をして、1〜2日で企画書を作成し、締切までに提出することができました。内容や競争率によって結果がどうなるかはわかりませんが、少なくとも「種まき」はできたといえます。講座の企画書をつくるプロセスそのものが、今後の学びや経験として役立つはずです。次の機会や別の団体への提案にも、この経験を生かせると感じています。
これまで私は講師らしい講師をしたことはありません。1対1で教えた経験はあるものの、セミナーという場で、ひとりで話し続けた経験はないのです。
ただ、「やってみたい」という気持ちは本心です。課題を抱える方々に自らの知見を共有することで、すぐに実務で使っていただきたい。そして、どんな効果が得られたか検証していただきたいのです。
ほんの一言「講師をやりたい」と書き記したことで、その思いが動き始めました。もし運良く講座開講となった場合、たとえ未経験でも、来年まで時間があるなら十分準備はできます。
今回の出来事は、書くことで自分の意思を表明し、親切な方から情報が寄せられることにより、それをもとに行動を起こすひとつの好例です。
自分のやりたいことやWANTは恥ずかしがらずに表現しておくこと。それが理想の未来を引き寄せる第一歩だと思います。
Text / 池田園子
【関連本】『新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。』