朝一番の舌掃除で、口臭なしの美口に。

朝の「舌掃除」していますか? 舌のケアをおろそかにすると、口臭につながります。歯磨きや歯間ブラシ、フロスで口の中の掃除はするけれど、舌は手付かずだった……という方もご安心ください。舌掃除、簡単にできます。

舌のケアは、清潔な口腔環境を維持するのに欠かせない習慣のひとつです。私は長らく舌のケアをしています。朝マウスピースを取り外した後、一度うがいをしてから舌掃除に入る、というのがルーティンです。

1年ほど前まではタングスクレーパー(U字型をした金属製舌クリーナー)を使用していましたが、錆びが生じたため一時的にブラシタイプに切り替えました。そうして1年、定期的に交換しながら、いろいろな舌ブラシを使ってみたものの、再びタングスクレーパーの使用に戻りました。何かの折にAmazonの「関連商品」で見かけたのがきっかけでした。

舌には舌苔(ぜったい)と呼ばれる白い苔状の汚れが付着します。食べかすや細菌、剥離した口腔粘膜上皮などが原因で、特に睡眠中に蓄積されます。朝の舌掃除で取り除くと、日によってその量や粘度に差があるのが興味深い。身体の状態とリンクしているようです。

舌苔は口臭の主な原因となるため、定期的な掃除が推奨されています。U字を逆さまにしてタングスクレーパーを持って、舌をベーッとできるだけ長く出した状態で、舌の上を何度か引きずりながら、舌苔をこそぎ落とします。そのときの顔は変。だから、ひとりでこっそりと。

「舌が傷つくから一度しかしてはいけない」という意見もありますが、私は1回では取れた気がしないため、何度かしています。そこは自己判断で。

その後、十分な回数うがいをします。久々に使うと、舌用ブラシとは比べものにならないくらい、使用後に爽快な感覚を味わえて、もう離れられない……となりました。

インド/スリランカ発祥の伝統医療・アーユルヴェーダでは、舌苔を体内の未消化物や毒素と捉え、毎朝の舌掃除を健康維持の重要な要素としています。そこで使われるのもタングスクレーパーです。

タングスクレーパーは耐久性に優れ、使用後に洗って水気を拭き取る簡単なケアで、長期的に使用できます。以前使っていたものが錆びたのは、使用後はもちろん洗浄していたものの、水気を取らずに自然乾燥させていたからかもしれません。そう考え、今回からは洗った後、清潔なタオルで拭き取るようになりました。

舌のケアは口臭予防に効果が期待でき、口の中をきれいに保つのに貢献してくれます。口腔内の健康に対し、意識や関心が高まっている昨今、身近な方へのちょっとしたプレゼントとしても喜ばれると思います。

Text / 池田園子

【関連本】『口臭を気にする女、気にしない男