日々多くのメッセージやメールをやりとりする中で、それらにどう対応するかは、自分のスタンスを保ち、ストレスなく生きる上で大切な選択です。私にとって、それは「無理をしない」ということ。
ある方がLINE宛に、とても律儀に仕事の進捗報告をくださることがあります。それ自体はありがたいことですが、報告内容が必ずしも今の私の業務に直接関わるものではなく、どちらかといえば超ショート・メールマガジンのように感じることもあります。すべてに丁寧な返信をすることもできなくはありませんが、特にする必要はないと思っています。お相手は送りたくて送ってきています。対して、私はそれを望んでいるわけではありません。そんなときは「読みました!」「よかったですね!」という気持ちをリアクションで返します。それでおしまい。
もちろん、返したいと思うメッセージや、相手が困っているような内容であれば返信しますし、場合によっては通話をすることもあります。ただ、一方的な報告や特に質問されていない内容については、返信にエネルギーを使わないことを選ぶのです。返信しない代わりにリアクションをすることが、私にとって「テキストコミュニケーションに疲れない対策」となっています。「返信しなければいけない」と思い込むのではなく、「返したければ返す、返したくなければ返さない」。そんな柔軟な考え方を持つことで、コミュニケーションにまつわるストレスを軽減できています。
さらに、最近ではメッセージやメールの返信を生成AIに頼ることも増えました。私はLINEやメール、Facebookメッセージなどの用途に合わせて、いくつかのフォーマットを用意しています。たとえば、正式なビジネスメールには、堅い文章を生成するプロンプトを使います。一方で、LINEやDMなどでは、丁寧語を基調としつつ、関係性や相手の性別に合わせて絵文字や!を適宜加える設定をしています。
一旦、自分の頭の中で返したい内容を音声入力し、それをAIに整形してもらう。このプロセスのおかげで、返信作業が圧倒的にスムーズになりました。膨大なやりとりの中でも、自分のエネルギーを無駄に消耗することなく、コミュニケーションを取ることができています。
大切にしているのは、無理をしないこと、疲れない工夫をすること。自分のあり方に嘘をつかず、心地よいペースでやりとりをすることです。使えるものはありがたく使ってラクさせてもらい、そこへ私らしさを添加して、コミュニケーションにも少しの余白をつくること。
Text / 池田園子
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