人生に「第3の道」をもたらす【フラット】という視点

あけましておめでとうございます。

社会人20年で転職22回・職歴44男です(安憲二郎です)。

2025年のはじまりに、こうしてここで皆さんとお話しできること、心から光栄に思っております。

今回も、読んでいただいたからには役に立つお話を綴らせていただきますので、どうか最後までお付き合いくださいね(まじで)(ほんとに)(お願いだから)。

今回は、人生に「第3の道」をもたらす物事の見方、捉え方として【フラット】という視点をお話ししたいと思います。

それでは参りましょう。

いままでの僕たちは、常に二元論の中で生きてきました。

善か悪か。
正か誤か。
表か裏か。
貧か富か。
男か女か。
光か闇か。
生か死か。

そして必ずそのどちらかの立場に立ち、一方を攻撃したり、妬んだり嫉んだり、偏った生き方をしてきました。

果たしてそれがなぜなのか、その理由は別の機会に譲りますが、時代は大きく変わってきていて、もういままでの二元論では通用しない、うまく立ち回れない時代になってきています。

そのあたりは皆さんもなんとなく感じていらっしゃいますよね。

僕たちは常に表か裏か、そのいずれかで物事を捉えようとしがちですが、実は、ひとつの事象の中に表も裏も同時に存在しています。

善も悪も、光も闇も、同時にそこに存在している。

ただ、そのいずれか「のみ」を僕たちは見ているんですね。

しかしながら、本当の有り様から見れば、いずれか「のみ」というのは偏った視点であって、本当は「同時にどちらも」というのが真です。

それはまるで量子の振る舞いのように、Aだけど、同時にBでもある。

恋愛で言うなら「好きだけど嫌い」「嫌いだけど好き」みたいな感じですね。

このように、「Aでもあり、同時にBでもある」というのは、僕たちも時折体験することでもあります。

はい!

ここです!

ここがポイントです!

この「Aでもあり、同時にBでもある」という視点、それが【フラット】です。

大事なのでもう一度。

「Aでもあり、同時にBでもある」という視点、それが【フラット】です。

そして、この【フラット】な視点から改めて自分の周りを見直してみると、奇妙なことが起こります。

まず、いままでは必ず善か悪かのどちらかで捉えていた物事を、「善であり悪でもある」と見るわけですから、当然こんな疑問が湧いてきます。

「善であり悪でもあるとするなら、これはいったいどういうことなんだ?」

ぜひあなたも実際に考えていただきたいのですが、今回は僕が答えますね。

「善であり悪でもあるとするなら、これはいったいどういうことなんだ?」

この疑問の答えは「善か悪かというのは、自分が勝手にその物事に対して貼っているレッテルに過ぎない」ということです。

つまり、二元論での善悪や正誤や損得は、あくまでも自分がそう見ているだけに過ぎず、「これは善、これは悪」「これは正しくてこれは間違い」「これは損した、これは得した」と、自分がレッテルを貼ってそう見ているだけなんです。

実際、善悪や正誤というのはTPOで大いに変わります。

例えば夫婦げんかは、お互いの立場から「私は正しい、あなたは間違っている」をぶつけ合っているわけですね。

海の向こうで起こっている戦争行為もその延長です(僕は完全に否定しますが)。

でもここで【フラット】の視点を取り入れるとどうなるか?

「夫が言っていることも正しい、妻が言っていることも正しい」

「そして、夫が言っていることは間違っていて、妻が言っていることも間違っている」

「ということは、ケンカの本質は正しいとか間違いという問題じゃない」

「だとしたら、ケンカの本質は……?」

とまあ、こんな感じで二元論の外=「第3の道」へと視点が向くわけですね。

(ちなみに僕が受講生さんから夫婦間のご相談を受けるとき、そのほとんどの答えは「寂しさ、悲しさ、そこから来る怒り」です)

では、二元論の外=「第3の道」とは何か?

ここも答えを言いますが、二元論の外にある「第3の道」とは

「好きか嫌いか」
「心地いいか心地よくないか」
「美しいか美しくないか」
「やりたいかやりたくないか」

などですね。

自分が勝手に貼ってきた、善悪や正誤や損得などのあらゆる二元論的な物の見方。それらをぜんぶ取り去って、それでもなお残る基準は「自分の内なる感覚」です。

つまり、善悪でも、正誤でも、損得でもない、それらとは違う軸での物の見方とは、自分のハート、魂、内なる本心の感覚ですよ、ということです。

よく「理想と現実」という言葉を耳にしますが、この代表的な二元論から脱却して【フラット】な視点→理想も現実も両方を鑑みて、そのうえで自分自身の内なる感覚で選ぶんです。

ちょっと想像してみてください。

もしあなたが実際に、善悪でも、正誤でも、損得でもなく、自分のハート、魂、内なる本心の感覚で物事を判断したらどうでしょう?

いまやっている仕事は?

いまの生活は?

この夫婦関係は?

これからの未来は?

そうやって選んだ「第3の道」は、いったいどんな世界になるでしょうか?

それがどんなものになるかはあなただけが知るところですが、でも確実にいま以上に納得のいく、自分に対して大きくYESと言える、そんな道になることでしょう。

ということで、今日の【フラット】という話、だいぶ頭のストレッチになったかもしれません。でも、人生に「第3の道」をもたらす視点です。

ぜひ、自分ひとりのゆっくりした時間を取って、【フラット】な視点から生まれる道を考えてみてくださいね。

それではまた。

Text / 安憲二郎

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