「継続」ではなく「習慣」を手に入れる。

「身体が重すぎる……!」

先日、駅までの500mほどを全速力で走ったときの感想。もっとも「全速力」と言うほどの速さには程遠いものでした。

分厚いコートに重たいリュック。そういったハンデはあるものの、足の動きは鈍く、もっと速く走りたくても走れません。

この経験を通じて「本気で何かから逃げる」難しさを感じました。仮に、こちらに敵意を持つ生物から追いかけられたとします。生存本能から即逃げるものの、すぐに追いつかれて、やられてしまうのは確実。

この日、苦しい思いをしながら走って駅へ向かった理由は、人との約束が絡んでいて、遅れることができなかったからです。

余裕を持って、家を出る1時間半前には起きていたのに、なぜこうなったのか。原因を振り返ると準備不足に尽きます。

子どもの頃、学校に通っていたときは、前夜に翌日の持ち物をまとめるのが恒例でした。「やっておこう」と身体が動くのです。

大人になって、そのルールは次第に曖昧になっていきました。最近読んだビジネス書『勝つ、ではなく、負けない。』『時間のデザイン』には、習慣について共通の考え方が書かれていました。

まとめると「意識しているうちは“継続”であって、無意識で行うようになって初めて“習慣”になる」といった内容です。

たとえば、夜眠る前にストレッチやマッサージをする自分がいます。それらは意識せずにしていることです。毎日このメディアで原稿を書き、配信設定する行動も同様です。自然とやっていることたち。

それと同じように、出かける際に焦って走らなくてもいいように、前日に荷物を準備しておくことも、無意識でするレベルにまで高めたいと考えました。今さらですが!

習慣化とは、頭で考えずとも、自然と身体が動くようにすること。今ある習慣を挙げてみると、全部そうなんです。

駅まで走ったしんどい経験は、「よーし。“走る”を数年ぶりに再開しよう!」とはなりませんでしたが、無意識レベルの行動の大切さを再認識させる良いきっかけとなりました。

Text / 池田園子

【関連本】『時間と空間を操る「量子力学的」習慣術

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