中居正広さん、フジテレビの報道一色のネットニュースで辟易しているDr.Taroです。
新年を迎え仕事で新たな出会いがありました。独立に向けて仲間探しをする意味も兼ねて、新しい職場で非常勤職員として仕事をすることになったのです。週に一度出向くクリニックで診療をしています。
自分が独立をするときの参考にしたいという考えもあって、ワクワクしながら出勤していたのですが、数回目の出勤のとき事件は起きました。
非常勤先の看護師とどのような経緯でこの職場に来たのか、を話しているときのこと。その看護師はSNSでクリニック理事長の理念に惹かれ職を決めたとのこと。ただ、話を聞いていくとどうやら職場に不満がある様子。その流れで経営状態を詳しく話し始め、経営が安定していないこと、しまいには自分たち看護師の給料が減らされたことまで私に打ち明けたのです。
聞きたくない情報でも相手は腹を割って話しているようで、止めようがなかったのは言うまでもありません。まだお会いして日が浅く、かつ非常勤の私にこんな込み入った話をしてしまう迂闊さ、公私混同していることに驚きつつ。
いろいろ衝撃を受けましたが、この看護師さん、おそらくは給料が減らされたことが、愚痴の最大の根っこにあるような気がします。
給料が減るというのは死活問題なので、気持ちはわかるなぁと感じたのと、自分も組織の不満は人一倍感じる人間でもあったので、この看護師さんに同情心も抱きました。ただ、僕と決定的に違うのは、その組織をどううまく前進させるか、自分の待遇をどう改善させるかが聞こえてこないのです。そう、過去の自分も組織のイケてないところをあげつらう人間で、それもそのはず、組織によって傷ついてきた人間なのだからこれくらい言う権利がある、と思っていたんです。もちろん傷ついた内容に自分なりの解決方法は持っていましたが似たようなもんでした。
おそらく、年齢的には同世代。なんとか踏ん張ってほしいなぁと思いつつ、もしかしたら愚痴ることでしかガス抜きができない未来が待っているかもしれないなぁと悲しくなってしまいました。
自分が所属する組織がイケてない部分があるとしたら、小さな組織であればやはり話し合うことができる気がしています。世の中というのはお願いベースで物事が代わることはないんですよね。自分の働きによって組織に大きな利益をもたらして発言権を上げるか、組織がイケてない部分を修正しなければ損をするようなシステムを作るしかないような気がするんです。考えてみれば、幼稚園児の時代から嫌がらせをしてくるクラスのいじめっ子に「お願いだからやめて」といったところで囃し立てられておしまいだったり。それよりも担任の怖い先生に「こんなことされました!」とか「帰りのクラス会で○○くんにこんなことされました」とこっそり伝えた方がよっぽど解決になったりするのを私たちは経験しています。
自分のがんばりで発言権を上げる、というのは、自分も組織も勝たせるのだからwin-winの関係を作ります。誰も損しない方法なのでおすすめです。でも、自分のがんばりが取り分として自分に入ってくるかを考えねばなりません。その計算がないと「あんなにがんばったのに」という思いと、組織的には「がんばって当然」という圧力の戦いになってしまいます。どれだけがんばろうが報われないことになりかねません。とはいえ、組織が認めざるを得ない結果を出してしまえば、辞められては困るはず。ここまで成長すれば文句なしだったりします。いずれにしても組織と交渉できるくらいの力を蓄えるのが吉。
顧客へのサービスを上げたいがための組織への不満であれば、それをどのように解消できるのかを考えてみてはいかがでしょうか。今日は新しい職場そんな気づきがあったよというお話。ではまた。
Text / Dr.Taro
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