何かを最後まで使い切ったときの気持ちよさといったらありません。何かというのは、非耐久消費財を指します。
食材であれ、生活用品であれ、たとえば調味料や乾物、塩、化粧水、シャンプー、石鹸など、日々使うものを最後の一滴、ひとかけらまで大切に使い切ると、うれしさがこみ上げてきます。「大事に使った」「使い切った(達成感がある)」と実感する瞬間です。
この感覚は、モノを大事に使う実家でも当たり前のようにあったものですが、最近観た映画『小学校〜それは小さな社会〜』を通じて、改めて思い出すきっかけとなりました。
(本作について、詳しくは3月22日の記事でご紹介しています)
本作は東京都世田谷区塚戸小学校が舞台。黒板がたびたび映し出されていました。黒板といえばチョーク。チョークを短くなるまで、書けなくなるまで、できる限り無駄なく使うよう指導された記憶が蘇りました。
加えて、鉛筆やノートを最後まで使い切ることが当たり前だったことも思い出しました。当時の学校では、モノを大切にすることが自然と教えられていました。
この映画では、日本の小学校が生活面の指導まで行う点が、他国の小学校にはない特徴として描かれていました。それを観て「確かに自分はそういう学びを得てきたのだな」と実感しました。幼いころ身に付いた価値観が、大人になった今も、自分の中に根付いているのだと気づきました。
昨日の記事では映画の内容について詳しく書きましたが、今回はそれをきっかけに、自分の内側からふと湧き上がってきた感覚について書き残しました。
「できるだけ、モノを最後まで使い切りたい」という思いは、幼いころの学びが今も生きている証なのかもしれません。
Text / 池田園子
【関連本】『買わない暮らし。』
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