「薄い」と「まあ、いっか」と油断します。でも、本当は目をつぶってはいけなかった。
いくら薄くても、モノには思わぬ体積があるから。体積がある=存在感がある、ということ。そのため、不要であれば手放していくことが、「少なく生きていく」上では必須だなあと感じています。
そんな思いを強くしたのは、引越しを控えて「1日ひとつ以上、不要な何かを手放す」プロジェクトを始めてからのことです。
今日の話の主人公は、2022年4月に購入したシルクのレッグウォーマー2足。長澤まさみさんがあるインタビューで「足首から温めることで冷え性がかなり改善された」と話していたのを読み、まさみさんLOVEな私は安易に影響を受けて、購入を決めたのです。まさみさんによる経済効果。
しかし、ほぼ使いませんでした。基本的に裸足で過ごすのが好きで、寒いときは靴下を履いて済ませる私の生活に、レッグウォーマーの出番はなかったのです……。
約3年で5回も使用していないと思います。その頻度なら今後も使わないでしょう。ジモティー経由で譲り先が決まったとき、どんな袋に入れて渡そうかと考えました。
今は手頃な紙袋がないなあというとき目に留まったのが、ギフトでいただいたドリップバッグが5つ入っていた透明のプラスチックケースです。私は人にモノを譲ることが多く、使えそうな包装資材を適度に保管しておくクセがあります。縦8cm、横5cm、奥行4cmほどでしょうか。2足のレッグウォーマーを丸めて入れてみました。
ケースはぴったりで、それは想像以上のボリュームがあった、ということでもありました。それまで私はレッグウォーマーを「布」「薄いモノ」として捉えていました。でも、こうして「形」として認識したとき、予想外ともいえる存在感にびっくりしたのです。
不要なモノを持ち続ける=そのぶんのスペースを使い続けることに他なりません。私はそうはしたくない。
現在も、引越しまでに1日ひとつ以上のペースで、不要なモノを手放しているところです。期限までには約40日あり、それまでに自分を囲むモノを絞り込んでいきます。
Text / 池田園子
【関連本】『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』
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