どら焼きに魅せられる

仕事でお世話になっている方から、どら焼きの詰め合わせをいただきました。兵庫県伊丹市に本店を構える「どら焼き キツネイロ」のもの。お菓子全般が好きですが、最近は特に和菓子を好んでいる私にとって、とてもうれしい贈り物でした。

大阪に住むようになって、「三笠」と書かれたどら焼きが売られているのを見て、どういうことなのかと調べてみたところ、関西ではどら焼きを「三笠」と呼ぶことがあるのだとか。由来は、奈良県の三笠山に似た形であるというのが一説です。三笠山はなだらかな線を描く山で、言われてみれば分かるかも……という感想。

ここでは慣れている「どら焼き」と表現し、話を続けます。和菓子全般にいえることですが、糖質が圧倒的に多く、たんぱく質は少なめ、そして脂質が非常に少ないという特徴があります。脂質の摂取をできる限り控えていると、和菓子はとてもありがたい存在。

洋菓子と比べると、脂質量の違いは一目瞭然です。洋菓子だと100gあたり脂質10g超は当たり前で、20〜30g以上含まれているものも珍しくありません。和菓子、とくにあんこメインだと脂質は1g以下のものも多く、驚くほど優秀なおやつです。

今回いただいたどら焼きの詰め合わせには、定番品の小豆あんがふたつ、そして季節限定品を含む4種類のどら焼きがひとつずつ入っていました。クリームやジャムがミックスされているものもありましたが、それでもひとつあたりの脂質は5g以下。カロリーもひとつあたり200〜230kcalほど。

どら焼きはあまり日持ちしないため、いただいてから3〜4日以内に食べる必要があります。パートナーのTAROにどら焼きを見せると「夕食後にひとつを分けて食べない?」と提案され、それに乗りました。なんとも魅力的などら焼きなので。

季節限定品(ほうじ茶バターあんと小豆あんをほうじ茶生地で)は、ほうじ茶づくしの特別感溢れる一品。小さな幸せに大満足でした。

翌朝は朝食の一部として、まだ食べていない2種類を選び、またそれぞれ半分ずつにして味わいました。「明日どれ食べる?」と前夜に話し合って決める瞬間もまた楽しく、「明日の朝、楽しみが待っている」と思って眠るのも幸せなことでした。

残り1種類も、また翌朝に半分ずついただくことにして、その日が来るのを楽しみに過ごしました。

脂質が少ないという安心感もあり、罪悪感なく楽しめるところも、どら焼きの魅力です。

どら焼きは見た目の「半分洋風に見える」印象とは裏腹に、洋菓子のようでいて、実はとても脂質が少ない、低脂質食を目指す人には最高なおやつ。

今回このどら焼きを送ってくださった方は、日頃からトレーニングをされていて、美しいスタイルを保っている方です。その方が選ぶお菓子として、どら焼きはとても納得感がありました。

また、贈り物としてのどら焼きのセンスも素晴らしいと感じました。相手の健康への意識を気遣いながらも、美味しくて、見た目も可愛らしい。私自身も、今度このお店でお買い物をしてみたいと思っています。

和菓子が好きな方はもちろん、あまり和菓子に興味がなかったという方でも、思わず好きになってしまうのではないかと思うほど、美味しくて優秀な贈り物でした。

Text / 池田園子

【関連本】『美しい和菓子の図鑑

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