パートナーのTAROがいい感じに髪をセットしていた日がありました。私好みの清潔感のあるオールバックスタイルだったので、思わず「TARO、今日かっこいいよ」と声をかけました。
私は感じたことをそのまま伝えるタイプです。TAROにも思ったことだけを言うようにしています。TAROのことは日頃から「かわいい人」だと感じているため、「かわいいね」と言うことが多くなります。
ただ、その日は「かっこいい」と思ったからこそ、かなり珍しく「かっこいい」という感想をシェアしました。
彼は少し照れくさそうに見えましたが、横顔は微笑していて、うれしそうな表情でした。私は笑いながら「私がTAROに“かっこいい”って言うの、ワンシーズンに一回くらいよね」とも伝えました。あとで思い返してみると、もう少し高頻度で、2ヶ月に1回くらいは言っていると思われます。
「かわいい」以外の言葉をたまに伝えることは、相手にとっても新鮮で、自分自身の印象の参考にもなるのではないかと感じました。いつもと違う褒め言葉は、そのときのスタイルや雰囲気に対する「これは似合ってるのか」と認識することにもつながりそう。
彼にとって「かわいい」は言われ慣れた言葉で、「おはよう」「おやすみ」レベルにありふれた言葉になっているかもしれません。でも「かっこいい」は2ヶ月に1回だとすれば、1年に6回程度しか耳にしないレア言葉。だからこそ、心に残る度合いも強くなると思われます。
少々非日常的な言葉は、相手にとっても自分にとっても効果的に働くのではないか――そんなことを感じた出来事でした。
Text / 池田園子
【関連本】『会いたくなる人の話し方』
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