「体重測定」について、どうでもいい話をします。
献血に行くと、毎回体重を測定されます。体重計は自分の方向を向いていないので、こちらからは数値が見えない状態です。ただ、どこかしらに記録はされているわけで、何かのきっかけでその数字を目にする可能性があります。
一切を気にせず食べ、飲む時期が続いていると「今は数値を知りたくないな」というモード。体重を知ったところで、メンタルにいい影響はありません。それをわかっているから、私は自ら積極的に体重を測ることはしないんです。
手持ちの服がきつくなければ、お腹が出てなければ、横から見て顎があれば問題なし、とおおらかに生きています。
とはいえ、献血には「体重50kg以上」という条件があって、献血ルームに来た全員の体重を確認しているようです。私なんて、どう見ても50kgは超えている体型なので「測らんでも大体分かるでしょ〜。見た目で通してよ」と言いたくなります。
以前、献血ルームでスリムな女性がブーツの重さを気にしながら体重計に乗っているのを見かけました。服や靴の重さを差し引いても50kgに届かなかったようで、その日は献血ができなかった様子でした。このように、全員に対し一律のルールで測定をしているのです。
はい、ここからどうでもいい話、本番です。「もし力士が献血に来たらどうするのか?」とふと思ったのです。その他全員に対するのと同様に、定型的な対応をするのか。それか、さすがにねという感じで、目視でOKとなるのかしら。
5年前に付き合っていた彼は、私と出会った当時、体重150kgほどありました。大学まで相撲をしていた人で、現役を退いて食べる量が普通の人並みになったのに、なかなか体重が落ちないとこぼしていたのを覚えています。昨今の幕内力士の平均体重が160kg程度なので、とにかく巨大なのが伝わると思います。
そんな彼と一緒に献血に行っていたら、やはり一律のルールだから、体重計に乗せられるのか? 市販の体重計は何kgが耐荷重なのか? なんてどうでもいいことが頭に浮かんだのは「献血可能日程」の連絡がメールで届いたときでした。行きたいけど、また体重測るんだよなあ、あれだけはいやだなあ、という感情が浮かび、その流れでもし彼と献血ルームデートをしていたら? という妄想につながったのです。
体重測定について毎回測りたくないなあと思いながらも、献血では血液データを最低限出してもらえるのがありがたく、定期的に通っています。特に成分献血はトータルで1時間半ほどかかります。その時間は本を読むと決めています。集中して読書できる貴重なひとときとして、私にとっては大切な時間の一部なのでした。
Text / 池田園子
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