子どもがいたら伝えたい、五感を使って身を守る心がけ

もし私に子どもがいたならば。鬱陶しがられたとしても「信号が青であっても、周囲の様子を確認して渡って。周りを信用しないで」と口酸っぱくして伝えます。今日はそんな話を。

先日、横断歩道を渡ろうとしたときのことです。2歩くらい出たところ。信号は青、歩行者優先の状況でした。そのタイミングで、1台の高級車が徐行しながらも堂々と右折してきました。ドライバーは50〜60代くらいの男性。

驚いたのは、彼の目線が下方にあったことです。俯き加減ではありますが、目は開いています。眠っているわけではなく、スマホ等に夢中になっているのだと推察できます。こちらの視線と合うことはありませんでした。

もし青信号しか見ないまま、そのドライバーを信頼して渡っていたら、私は轢かれて骨折などの大怪我を負っていました。もしこれが目の見えない方だったら、青信号なら安全に渡れると思っている子どもだったら……。想像しただけで恐ろしくなりました。

ベテランと思しきドライバーが、周囲への注意を一切払わず、今歩道を渡ろうとしている歩行者を無視して右折してくるというスタンスに不快感と恐怖感をおぼえました。(いや、もしかして、私の存在感が消えてて、透明人間に見えてました……? だとしたら私が悪いね。もっと存在感を出さなければ)

もちろん、大半のドライバーは注意を払って運転しています。私は滅多に車を運転しませんが、運転するときはガチガチに緊張しています。信号待ちの際は、手汗を服で拭き取らずにはいられません。スマホを見ながら運転するなんて信じ難い行動です。そもそもNG行動ですが、自分には絶対に無理。そんなマルチタスク不可能。

しかしながら「良識・余裕があるように見えて、実際は極めて危険な行動をしている人物」も一定数存在するのです。悲しいことに、私の周囲にもいます。いい車に乗っているのに残念ですが、いつか本人が気づくしかないことです。

目の前の景色に、五感をフルに使って気を配る。周りの人がどんな動きをしているか、相手がこちらを見ているかどうかを観察する。常識的に考えれば「そんなことしないだろう」と思うような行動を取る人もいます。だからこそ、既存の常識や期待を含む信頼に頼りすぎてはいけません。自分の身は自分で守るしかないのです。

Text / 池田園子

【関連本】『“ほんとうの感情”をとり戻す五感セラピー

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