「私が執着していたモノとの別れ」について綴る連載形式の雑記。#4は「手間のかかるスキンケア」。
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2019年、私は1枚(1セット)あたり約2,000円もする高級フェイスマスクを購入していました。
今は1枚あたり19円のフェイスマスクを使用していますから、当時フェイスマスクにそんな大金をかけていた感覚が信じられません。
10枚買ったら20,000円!? そんなお金があれば「松屋」で定食を20回くらいは食べられるじゃないか? あるいは、3,000〜4,000円のちょっとリッチなランチコースに何回行けるのか? といった感性を持っているのが今。医療が絡まない美容はプチプラで良いモノを、というスタンスです。
高級フェイスマスクに話を戻すと、使用の際には2種類のパウチを開封し、中身を混ぜ合わせ、スパチュラで顔に塗布して、約30分放置という、とても手間のかかる工程が必要でした。
特別な日の前(一般人なので、そんな日滅多になかったです……)に使おうという目的意識を持ち、注目度の高さや斬新さに惹かれて2箱(合計で10セット以上)をまとめ買いしたのですが、結果として自分では使いきれず、残ったものは人にプレゼントしたり、譲ったりする形で手放しました。
使わなくなった最大の理由は手間でした。どれほど効果が期待できるものであっても、混ぜ合わせる・塗る・待つといったプロセスが煩わしく、日常の中で継続して使うモチベーションを保てなかったのです。その間、飲み物を気軽に飲めないような制約もストレスでした。
改めて振り返ると、私はスキンケアにそこまでのリソースを注ぎ込みたいタイプではなかったのだと気づきました。私が心地よく・楽に・無理なく続けられるのは、30〜50枚入りの大容量シートマスクのように、リーズナブルかつ手軽に使えるアイテム。お風呂上がりに、ほんの3分ほど貼って剥がすだけのシンプルさが、本来の私には合っていたのです。
▼すこやかきれい肌の友人にケアを聞いたところ、教えてもらったシートマスクを使っています
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価格:2480円 |
他のシーン、たとえば毎日ジムに通うようなことには労力をかけられても、スキンケアにお金と時間を注ぎたいという欲求がさほどなかったということ。
今は、そしてこれからは、自分が手間を惜しまずに向き合えることにだけ、お金と時間をかけていこうと決めています。
Text / 池田園子
【関連本】『美容常識の9割はウソ』
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