3〜4月にかけて、ジモティーを活用して約230個ものモノを手放し、巡らせてきました。(私はまだ使えるモノを「ごみ」として処分できない性質で、欲しい方に無料で譲る・シェアするという形で循環させるのが常なのです)
ジモティーに出さずに友人知人に直接譲ったモノも含めると、手放した数は直近で300個近くに上ると思います。こうしてモノを減らし、今では日頃使うモノだけが手元に残る生活を送っています。
「不要なモノを持たないこと」を意識づけるようになると、行動にも変化が現れます。先日、広告接触頻度を下げることで購買行動が変わったことを書きましたが、今回も買い物にまつわるエピソードをご紹介します。
現在住んでいる家の階段途中の照明には、前の住人が取り付けていた電球がありました。しかし、引っ越してきて2日ほどでそれが切れてしまったのです。電気関係は残地物としての扱いだったため、引き続きそれを使うには、新住人である私たちが電球を交換する必要がありました。
電気店へ出向いて電球を探します。店頭には2個入りの商品、LED電球、ミニ電球など、多様な選択肢が並んでいました。以前の私なら、迷うことなく2個入りのセットを即購入していたと思います。600円ほどで手に入る商品でした。対して、単体(1個)だと440円くらい。
しかし今回は、慎重に考えました。階段の電気は、夜間に階段を上るときだけ使用し、すぐに消します。1日に使用する時間は十数秒、1日に何回かつけたり消したりすることを想定して長く見積もっても1分ほどです。
この使用頻度をもとにAIに計算してもらったところ、たとえ1日1分使用したとしても、ミニ電球1個で約80年持つとのこと。80年後には私はもうこの世にいません。
この数字と向き合った結果、最も安価なミニ電球1個(440円)を購入。余計なストックを持たず、必要なモノを必要な量(個数)だけ選ぶことができたのです。
「調べる時間がもったいない」と考える方もいるかもしれません。しかし、私にとっては無駄な買い物を防ぎ、必要なモノだけを選び、持ったことの方が、何倍も意味や価値がありました。多少の時間をかけて吟味したことは、決して無駄ではなかったと感じています。
こうして、電球ひとつを選ぶ場面においても「必要な分だけ持つ」という考え方が、行動に自然と表れるようになりました。1個単位で見ればおトクでも、安易に2個セットを買わない。出番がだいぶ先になるようなアイテムのストックを持たない。そんな自分自身の明らかな変化をとてもうれしく感じています。
Text / 池田園子
【関連本】『モノのお手入れ・お直し・作りかえ』
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