ミニマリストまではいかないけれども

いつからか、物を多く持たなくなった。きっかけは、「いつでも簡単に引っ越せるように」という考えを持つようになったことからだ。

これまで引っ越しをした回数は6回。もともと物は多いほうではなかったけれども、毎回荷造りをするのがしんどかった。

「あと何箱詰めなければいけないのか」と泣きそうになりながら、徹夜で行ったこともある。

今は夫婦と猫の3人暮らしであるが、物を過剰に持たない、私なりのミニマル生活のポイントを、まずは5個お伝えしたい。

1.洋服は必要最低限の枚数を

我が家はお金持ちでなく、地方暮らしでもないので、家の広さにもクローゼットの容量にも限りがある。
洋服を集めることが好きな時期もあったが、年齢を重ねるとともに、流行を気にしなくなった。
必然的に洋服を購入する頻度が減り、購入するときには、必ず手持ちのアイテムとの相性を考えるようになった。
また、「いつも着ているカーディガンが毛玉だらけになったから、そろそろ新しいのを買おう」といったように、消耗した物と取り換えといった手法を取ったり、1シーズンで登場回数の少なかったアイテムは、自分にとっては必要のない物と考え、ジモティー等で必要とする人にあげたりしている。

2.本は電子書籍で

2018年からずっとkindleを利用している。
集めた本や漫画を本棚にずらりと並べることに満足感を得るときもあったが、電子書籍に切り替えてからは、本や漫画はほとんど売り払った。
そうすると本棚が不要になり、本棚も手放した。
本がなくなると、家具もひとつ減らせるのである。

3.コスメは自分にとっての定番を使い続ける

「メイクもファッションと一緒、日によって使い分ける!」というのをやめた。
そもそも、コスメにも消費期限がある。
あれこれ使うということは、一つひとつの寿命が伸びるということである。
アイシャドウやチークならまだしも、唇に触れるリップなんて、使用開始から長く経つだけ雑菌が繁殖するに違いない。
ただ、メイクにこだわらないというわけではない。
あれこれ使った上で、自分にふさわしいものを厳選して、なくなったらまた同じ物を買うのである。
それでも多少は変化をつけたく、アイシャドウだけは紫系と茶系の2パターンを所持し、日によって使い分けるようにしている。

4.置物を置かない

我が家には置物がほとんどない。
猫がいるからというのも大きいが、置物というのは目で見て楽しいだけで、特に何かの役に立つわけではないからである。
言い換えると、役に立つ物しか置かない。
例えば、猫の引っかきや乗っかり防止のために、障害物としてぬいぐるみを置いたりはするが、意味のないぬいぐるみは置かない。
不要な置物を置かないことは、不要な埃がたまらない上に、どかしたりする手間がないことから、掃除がしやすいというメリットもある。

5.ミニマルな生活を送る人と接する

掃除代行の副業でいろいろな家を訪れているが、ひとり暮らしのお客様にはミニマルな生活を送っている方が多い。
スキンケアやシャンプー類は厳選して1種類のみ、デスクの上はパソコンのみ、物はすべて見えない場所に収める、つまりは備え付け収納に収まる範囲内しか物を持たない、など。
自分自身、結構な無駄を削いだ生活を送っていると思っているが、このようにミニマルめな生活を送る人と接することで、参考になったり、刺激を受けて自分のミニマル意識が高まったりするのだ。

無駄のないシンプルな生活は、「丁寧な暮らし」でもあると個人的には思っている。

次回は夫婦や家族といった、他人と暮らす上でのミニマルポイントにフォーカスして書きたいと思う。

Text / poco

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