雨の日をご機嫌に。快適な外出を叶える3つの秘訣

ジメジメとわずらわしい梅雨の時期。そんな日でも、私は気分だけは雨の女王のごとく、胸を張って道をズンズンと歩いています。
かつて雨の日は「引きこもり日和」と決めていた私ですが、今では少しの工夫とアイテムで、外出を楽しめるようになりました。
最低これだけ備えておけば大丈夫! と思える、雨の日を快適に過ごすための心強い味方たちを3つご紹介します。

1. 心地よさは足元から

今から15年ほど前のことです。友人と会っていた日に突然の大雨に見舞われ、履いていたスニーカーはびしょ濡れに。靴下まで水を吸って重くなり、足元の不快感で気分は最悪でした。
その時、ふと「新しい靴を買って、それを履いて帰ろうかな」と口にした私に、友人が熱心にレインブーツを勧めてくれました。正直「“レインブーツ”って言ってるけど、要は長靴でしょ。格好つけちゃって」と小馬鹿にしていた私。
ちょうどデパート近くにいたため靴売り場へ行くと、想像以上におしゃれな長靴がずらり。当時は乗馬ブーツ風が人気でしたが、通勤時の服に合わせやすく、カジュアルになりすぎない黒のハーフ丈を探しました。いくつか試着して、最も履きやすかったのがファビオルスコーニの長靴で、約15,000円。
「たかが長靴に1万円以上払うのか……」と、購入をかなり迷いましたが、「靴は良い物を履け」という母の教え(兄が外反母趾で大変な思いをしたため、この教えは私の中に深く根付いています)もあり、購入することに。

15年経っても現役で美品

これが、まさに大正解。夏に素足で履いても蒸れないほど、その履き心地は期待以上でした。15年経つ今でも購入当時と同じ履き心地を保っています。
この一件以来、私はファビオルスコーニの靴の大ファンになりました。
そして今では、胸を張って「レインブーツ」と呼ばせていただいております。

2. 邪魔にならない傘選び

極力荷物を増やしたくない私は、普段は124gという超軽量の晴雨兼用折り畳み傘を愛用しています。しかし、どしゃ降りの日にこの軽量傘を差すと「これ、傘の意味をなしているのだろうか?」と自問自答するほど心許ないのも事実。だからといって一般的な丈の長い傘は屋内での持ち運びが不便で、荷物になることが小さなストレスでもありました。
そこで私が選んだのが、大きめの折り畳み傘です。畳んだときのサイズが一般的な折り畳み傘よりも長いのですが、折り畳み式なので鞄に収納できるのが高ポイント。
傘にはこだわりがないため、お金をかけたくないという思いからリサイクルショップで新品を購入するようにしています(傘に限らず、質の良いものがお手頃価格で購入できるため、リサイクルショップでの新品購入おすすめです)。

3. 何はなくとも防水スプレー

雨の日関係なく、日常的に助けられているのが防水スプレーです。私の場合、スプレー可能なものには手あたり次第かけています。
雨が降るとわかっているときは、前日のうちに念入りにスプレー。革製品以外であれば、スニーカーや日常使いの布製カバンなどにも、躊躇なくスプレーをまき散らしています(この表現がぴったり)。
水の染み込みを完全に防ぐわけではありませんが、しっかり撥水してくれるため、屋内に入る前にサッとタオルで拭くと元通りに。
心地よく、そして水濡れによるシミや汚れから大切な持ち物を守ってくれる、まさに私の守護神のような存在です。

上記以外に、何かと役立つのがナイロン袋。
私が普段使う鞄は、主に3種類。その全ての鞄のポケットに、スーパーの買い物袋サイズのナイロン袋を小さく畳んで入れています。マイバッグの代わりに、そして雨で濡れた服などを拭いたタオルや、水滴が気になる折り畳み傘もこの袋に入れておけば安心して鞄に収納できる優れものです。

ほんの少しの準備と工夫で、雨の日の外出は格段に快適になります。
単なる「長靴」だと思っていたレインブーツの心地よさに目覚め、地道な防水スプレーのひと手間、そしていざという時に役立つナイロン袋で、得られる安心感は想像以上です。
準備万端な自分に満足感を覚えるだけでなく、足元が濡れている人の横をドヤ顔で通り過ぎる瞬間、まるでミュージカルのように雨の中を歌い出したくなるほど快適な雨の日ライフが叶います(イメージは「雨に唄えば」。大げさ?)。
もしかしたら、ちょっぴり苦手だった雨の日が、好きになるきっかけになるかもしれませんよ。

Text / Asako Yano

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