ドラッグストアが好きで「今すぐ必要なモノ」がなくても、気分転換的に立ち寄っていた時期がありました。
私にとってドラッグストアは遊園地などよりはるかに楽しいワンダーランドなんです。新商品チェックや既存商品の観察や比較で、1時間は過ごせると思います（店舗に迷惑なのでもちろんしませんよ！）。
「まだなくならないけど、1ヶ月以内にはなくなるから、そろそろ買っておこう」などと、都合のいい理由をつけて入店。その流れでプチプラコスメなど「必要ではないが試したいモノや欲しいモノ」を買っていました。
しかし、京都に引っ越した5月から、ドラッグストアとの関わり方（？）が一変。一定のストックがあったため、最初の3週間はドラッグストアとは無縁の生活でした。そのときには約300個の不要なモノを手放したあとだったので、「必要なモノができたら買いに行く」マインドも醸成されていました。
新しい家に住み始めて初めてドラッグストアに入ったのは、家計簿を見直すと5月22日で、クッキングシートを買っていました。「目的のないままドラッグストアに行かないチャレンジ」を自主的に行っていることもあり、何を買ったのかも簡単にメモしています。
クッキングシートは家でピザを焼くために使うことが多いです。翌日夜はピザをつくる予定だったので、前日に手に入れておきました。この買い方がシンプルで正解。
6月になってからは、今のところ4回ほど、ドラッグストアに足を運んでいます。はじめは6月中旬。梅シロップをつくる大きな保存瓶を消毒するため、アルコール除菌スプレーが必要になったからです。その翌週に、歯磨き粉や日焼け止めを購入。手持ちのモノがなくなったタイミングでの買い物でした。
そのついでに炭酸水1リットルも購入。普段はTAROが2ダース×2箱をネット注文していますが、次の配送までの間が空いて在庫がゼロになったため、1日1本ずつ買って帰る日が2日続きました。その際も、できる限り目的のモノが並ぶ棚の前だけを歩くようにしていました。
下旬には冷湿布を購入。こちらも在庫が残り2枚になり、今夜使うとおしまいだな、なくなると困るなというタイミングでの補充です。
一方で、ドラッグストアで買うモノとしてお馴染みのトイレットペーパーに関しては、しばらく購入する必要がなさそうです。というのも、引っ越し当初に3ロールほど在庫があった上に、最近ジモティーで人にモノを譲ると、一部の方が「お気遣い」としてトイレットペーパーを置いていってくださるからです。
私は無料でモノを手放すようにしていて、特に見返りは求めていないのですが、ジモティーでは時に「お気遣い」と称して、小袋に入れてラッピングした市販のお菓子やジュースを置いて帰ってくれる方がいるんです。私はジュースなどの清涼飲料水を飲まないため処分に困り、それも欲しい方がいたら譲っていました。
そこで、余計なモノをいただかないための抑止目的として、取引する際の申し送りを以下のように書くようになったんです。
「もし万一、お気遣いをしてくださる場合は、トイレットペーパーを1ロール置いていただけると幸いです」
すると、この2ヶ月で7ロールも集まりました。5人にひとりくらいが置いてくれるように。
あくまで「お気遣いを渡したい」という方向けに要望として書いていて、当然強制ではないし、くれくれとねだっているわけでもありません。ただ、“常連”として何度も取引をしている方（私をお気に入りに入れて、出品すると「欲しい」旨よく連絡をくれるような方）は、毎回置いてくれるようになり、こちらとしては不要なモノとトイレットペーパーを交換できる形になってありがたい限りです。
うちでは1ロールがだいたい2〜3週間でなくなるので、4ヶ月ほどは新たに購入しなくても大丈夫そうです。トイレットペーパーって何気にかさばり、特に2〜3倍巻きなどを選ぶと思いのほか重たく、ほかの荷物もあると歩いて持ち帰るのはしんどい。なので、とても助かります。
トイレットペーパー周りの話が長くなりましたが、このようにして、今の私は「欲しいから」ではなく「必要だから」買い物をするようになっています。あるモノを大切に使い、必要になったときだけ、最小限を買い足す。それだけで生活は十分に回り、無駄な出費もありません。余計なモノも増えていきません。
京都での暮らしは、自分の買い物のあり方を見直すいい機会になったと確信しています。必要なモノを、必要なときに、必要な分だけ。そんな当たり前のことが、一番心地よい買い物のスタイルになりました。
Text / 池田園子
【関連本】『買い物は投票なんだ』
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