「財布を持たずに出かける日」をつくる

「No Money Day」をご存知でしょうか。ミニマリストの方々が「お金を使わない」や「節約」関連の発信をするとき、よく見聞きする言葉です。お金を使わない日=No Money Dayを週に何回設ける、趣味や嗜好品などの「必要不可欠ではない買い物」を月に何回までに抑える、といったルールを決めている方も少なくありません。

そうした決まりごとや数値的な目標を持つわけではなくても、(できる限り)お金を使わないようにするにはどうしたらいいか? と考えたとき、当たり前ともいえる方法に気づきました。「財布を持たずに出かける日」をつくればいい、と。

たとえば、自宅にある程度の食材が残っている日や、ストックの消費でなんとかなる日。そういうときは、スーパーに行かないよう、財布を持たずに出かけて、買い物を控えるようにしています。

我が家から徒歩・自転車で行ける範囲にはCOOPにKOHYO、生鮮館なかむら、業務スーパー、ライフ、エムジーショップなど、多様なスーパーがあるほか、豆腐店や鮮魚店など個人店もたくさんあります(豊かすぎる環境でしょう? だから食料品の買い物も楽しくてたまらないわけです)。

非効率に感じられるかもしれませんが、私は「1週間分まとめ買い」などはしていません。その日によって食べたいモノや予定は変わることもあり、計画を立てるのは難しく、食料品の買い物は1〜2日に一度はしています。週1〜2回はリュックいっぱいにまとめ買いし、残りは足りないモノをちょこちょこ買い。でも、行かずになんとかなるときもあるわけで。

そこで、あえて財布を持たずに、ほぼ手ぶらで出かける日をときどき設けます。買い物はジム帰りについでに済ませることが多いですが。財布なしであれば買い物は不可能。自然とNo Money Dayになっています。

この「財布(お金)を持ち歩かない」という選択は単純ながらも効果的です。意思の力だけで消費を止めようとするよりも、行動が不可能な状態に持っていくほうが簡単です。

同じような考え方で、私はECサイトもほとんど見なくなりました。以前はお気に入りのブランドやショップをブックマークして、「ECサイト」というフォルダに入れていましたが、あるときフォルダごと削除しました。「見なければ欲しくならない」。これも仕組みづくりのひとつです。

服は足りているからECサイトを開かない。手持ちの食材でやりくりしたい日は、財布を持たない。自分なりのお金を使わない仕組みがあれば、我慢ではなく自然に近いかたちで、余分な出費を防ぐことができます。

無理しない形で、お金を1円も使わない日を週何度かつくれたら理想的です。

Text / 池田園子

【関連本】『ノーマネーデー 家計簿

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