1日の始まりに出会うアート

朝起きて着替え、10〜15分歩くのが習慣になりました。土日でも自然と6時前には目が覚めるため、1週間同じルーティンです。人の身体は不思議なもので、続けるうちに「そうすることが当たり前」になっていくのだと感じます。

最近は日の出が6時20分前後。ちょうどマジックアワーの時間帯に歩けるのがうれしいです。マジックアワーとは日の出前や日没後の、空が明るく染まり始める数十分間のこと。青、紫、橙、黄……空の多様な色が溶け合う様は自然のアート。その時間帯は魔法のように芸術的な写真が撮れることから、特に写真家の間でそう呼ばれているそうです。

この言葉が自分にとって身近になったのは、制作を支援している飯塚高校のパンフレットのタイトルが「MAGIC HOUR」に決まってからでした。以来、朝の空を見上げるたびに、この言葉を思い出します。

毎朝、なんて贅沢な時間なんだろうと喜びに満たされます。写真では到底伝わらないので、撮らずに目で楽しむのみ。美しい空の下、鳥のさえずりを聞きながら歩くだけで「今日もいい日」と思えます。

明日も明後日も、同じ空は一度としてなく、十数分限りのアートを見たくて、私はまた早起きをするのです。

Text / 池田園子

【関連本】『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える

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