北大路通で見つけた、ちょうどいい「仕事場」

北大路通を、よく通る。
京都に住んでいる人なら、この通りの名前を聞いて思い浮かぶシンボルは、大徳寺ではないだろうか。そのすぐそばに、いい場所がある。

セカンドデスク北大路堀川というコワーキングスペース。

運営しているのは、印刷を原点として、「伝えること」を軸にさまざまな取り組みを広げているサンケイデザイン。
たとえば、自社メディアKyoto Love. Kyotoは約8年にわたり運営されている。そしてこのコワーキングスペースは、2年ほど前に自社ビル内にオープンした。

もともとは、物置だったという。
社長の吉川忠男さんからその話を聞いたとき、「ああ、そういう視点の転換って、やっぱり大事だな」と思った。そして、「外にひらく」ということの価値も。使われていなかった空間が、今は人の思考を支える場所へと変わっている。

ひらけた空間

ビルの2F。空間はとてもきれいで、洗練されている。だけど、どこかやわらかい。ひらけていて、気がいい。居心地がいい、という言葉がしっくりくる。

席はいくつか種類があって、私は北大路通や比叡山を眺められる窓際の席を、2回続けて選んでいる。
基本的には、仕事中は画面ばかり見る。でも、ふと顔を上げて外を見ると、少し目が休まる。視界が変わるだけで、思考も少し動く。そんな感覚がある。

このエリアには、コワーキングスペースがあまりない。
だからこそ、こうしてドロップインで使える場所があるのは、とてもありがたい。家ではない場所で、落ち着いて仕事をしたいときに行ける、という安心感。

モニター使うとき、助かります

設備や備品も充実している。
モニターがあり、Mac用のType-Cケーブルも用意されている。こうした「ちょっとした不便」を先回りして解消してくれているのは、ユーザー目線が行き届いている証だと思う。

ふとっぱらな飲み物サービス

ドリンクもうれしい。
カプセル式コーヒーメーカーが設置され、淹れたてのコーヒーやお茶、水を自由に楽しめる。仕事の合間に、ふっと緩む時間がある。

さらに、ドリンクスペースにはお菓子まであった(行くタイミングによって異なると思う)。
自由にどうぞ、というスタイル。初回でいただいたのはちんすこう。こういう小さな気遣いが、ゆるませてくれる。

貸し出しコーナー

そして、もうひとつ「いいな」と思ったのが、文房具の貸し出し。
付箋やノート、紙などが自由に使える。これ、意外とほかでは見かけない。

思わぬ出会いがあるかも

本棚もある。
サンケイデザインの社員さんが、「これを読んでほしい」と思って置いている本たち。世に本は溢れているけれど、自分が手に取れる本、縁を持てる本は限られている。だから、こういう場所で偶然出会う一冊には、ちょっとした価値がある。

おこもりワークできるスペース

席は、半個室から個室まで。
完全な防音ではないけれど、集中するには十分な環境だ。イヤホンをつければ、オンラインミーティングも問題なくできる。

料金もシンプルで、わかりやすい。
ドロップインの場合は、1時間400円、3時間で1,000円前後。13時から18時までのフル利用で1,500円。時間単価にすると、300円ほどになる。
月額利用は6,600円からだそう。ほかにもいろいろな利用形態がある。

カフェで場所を探して、席を立つたびに荷物を持ち、長時間使うときは追加注文を気にして——そんなことを考えると、この環境はかなり快適だと思う。

私は普段、立って仕事をすることが多い。
スタンディングデスクはまだないとのことだったが、雑談中にその話をしたところ、「この本棚の上を使っていいですよ」と言ってもらえた。2回目に訪れたときは、1時間ほど立って仕事をした。

こういう柔軟さ、いいなと思う。

スタッフの方の空気感もいい。
やわらかくて、優しい。干渉しすぎず、それでいて気にかけてくれる。その距離感が、ちょうどいい。

京都に出張で来る人。
集中できる場所を探している人。
オフィスを借りるほどではないけれど、もうひとつの「机」がほしい人。

そんな人に、すすめたくなる場所だった。

北大路堀川に、いい場所を見つけた。

Text / 池田園子

【関連本】『コワーキングスペース: 国内外の成功事例から学ぶコミュニティ運営の最新手法

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