クローゼット、幅70cm

季節の変わり目になると、「衣替え」という言葉を耳にする。けれども、服が少なければ衣替えの必要がない。これがとても楽なのだ。

私の服は、幅70cmほどのクローゼットにすべて収まっている。ここには、普段外に着ていく服だけを掛けている。今は、右から順に、夏、春・秋、冬。季節ごとに並べているので、入れ替える必要はない。ただ、取りやすい位置に移動させるだけで十分。

余っているハンガーは部屋干し時に利用。

半袖の季節になれば、夏物のハンガーを数本まとめてつかむ。一番手に取りやすい、クローゼットの中央にまとめて掛け替える。それだけで季節の準備は整う。

扉を開ければ、持っている服がすべて見渡せる。この見通しのよさが、何よりも心地いい。

着るものは、ほとんど決まっている。どれも週に一度は必ず袖を通す、定番の服たちだ。ボトムスの9割以上は、ポケットの付いた黒いパンツ。ポケットに必要なものを入れれば手ぶらで出かけられ、荷物も軽くなる。だから、ポケットは絶対に外せない。

ミニマリストではない。それでも、自分が何を持ち、どの季節に何を着るのかを把握できている。リスト化できるくらいの量で暮らすのは、すっきりしていて、気持ちいい。

ちょうど一年前の五月、京都へ引っ越した私は、持ち物を徹底的に整理した。スカートやワンピースも持っていたが、出番は少なかった。だから「不要」と判断して、すべて手放し、人に譲った。それ以来、パンツだけで過ごしている。日々ジムに行ったり、自転車に乗ったりする運動量の多い生活だと、パンツが合理的な選択肢になる。

例外がひとつある。2025年冬、Taroがプレゼントしてくれた黒いワンピースだ。今持っているスカート系の服は、それだけ。

こうしてクローゼットは、かなり厳選された。2026年は「服を買わない」を実践している。靴下や下着も含め、今は買わなくても十分に足りていると感じている。

1年が始まり、3か月半。現状、服を買わずに生きている。

衣替えをしない暮らしは快適だ。整えたのはクローゼットの中だけれど、それ以上にすっきりしているのは、心の中なのだと思う。

Text / 池田園子

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