豊かさは、どこから生まれるか

「どうすれば」という五文字は、自分の内側に閉じずに使ったとき、力を持つ言葉だと思います。この視点を持つか持たないかで、日々の色合いはずいぶん変わってきます。

どうすれば、この機会を楽しめるだろうか。どうすれば、この組織に貢献できるだろうか。そんなふうに問いを立てるだけで、意識は自然と自分の外へ向かっていくものです。

ときどき「とにかく損をしたくない」という感覚で生きている人を見かけます。与えたくない、奪われたくない、自分がマイナスにならないことを最優先にする。その姿勢は一見合理的にも見えますが、言ってしまえばそれは「ケチ」なのだと思います。お金の話に限りません。気持ちや関心の向け方そのものがケチになっている。自分の外に目を向ける気がなく、「自分がいかに得するか」だけで世界が完結しているからです。

すべてを一人で完結させたいのなら、それでもいいのかもしれません。ただ、人とつながりたいという気持ちが少しでもあるなら、そのスタンスはどこかで行き詰まるのでは。人との関係は「何をgiveできるか」によって深まっていくものだからです。

「何」は、金銭や労働のようにわかりやすい形に限りません。居心地の良さや気づきのような目に見えないものだったり、やわらかな声かけだったり。大なり小なり「この人と関わってよかったな」と心が一瞬でも温かくなる、そういうものなんじゃないかと思います。

「どうすれば」という問いは、自分を高めるためにも、誰かとの関係をより良くするためにも使える言葉です。たった五文字ですが、これを日々の中で持ち続けられるかどうかで、大きな差が出てくるはずです。そうしているほうが、人生は豊かになっていく気がします。

Text / 池田園子

【関連本】『神コーチング 人が育つ言葉

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