先日、コーヒー豆が切れそうになっていたこともあり、まだ行ったことのなかった「Laughter NISHIJIN」に足を運びました。焙煎所であり、物販もあり、テイクアウトもできる場所。入り口横には焙煎機が置かれ、店内にはコーヒーの生豆が積まれている。コーヒーを専門とする人たちの仕事が見える場所です。
事前にサイトを読んで印象に残ったのは、オーナーたちの思いが丁寧に言葉にされていたこと。なかでも、タイのコーヒーを扱っていることに興味を持ちました。背景にある物語に少し触れると、「ここで買ってみたい」という気持ちが生まれます。
お店に着くと、店主のひとりである三輪浩朔(みわこうさく)さんがいらっしゃいました。豆を挽いてもらい、店内で飲むアイスコーヒーを待つあいだ、お店が発行している月刊通信を眺めていると、みわさんのnoteへのリンクが載っていました。
その場で読み始めて驚いたのは、ほとんど毎日更新されていたこと。本業としてコーヒーに向き合いながら、文章も書き続けている。文章をつくる仕事をしている私には、続けることの大変さも分かるし、続けている人への敬意もあります。
その流れで、みわさんに話しかけました。noteのこと、タイのコーヒーのこと。短い時間でしたが、いくつかの会話が生まれました。私はnoteを読んだら、「読みました!」の印としていいねを押すようにしています。だから、みわさんのnoteには、私からのいいね通知が大量に届いているはずです。でも怖がらないでください(笑)。そんなことも伝えました。
みわさんのとあるnoteには、よく考えた末「すべてのお客さんに積極的に話しかける接客はやめた」とありました。それを読んでいたからこそ、自分から話しかけようと思えた。近所に住んでいて、文章をつくる仕事をしていることも少し伝えました。何者かを明かすと、相手の警戒心も少しほどける気がするからです。
話しかけてよかった、と思いました。

コーヒー豆を買い、コーヒーを一杯飲んだだけの日が、少しだけ記憶に残る日になる。そういう小さな出来事が、日々の輪郭を豊かにしてくれます。
話すことにも、筋肉のようなものがあると思っています。はじめましての人と話す筋肉。相手から言葉を引き出す筋肉。自分を少しだけ開示する筋肉。使わなければ弱っていく。でも、日々の中で小さく使い続ければ、きっと維持できる。
大きな社交でなくてもいい。近くのお店で、初めて会った人と少し話す。ただそれだけのことを、これからも続けていきたいと思いました。
Text / 池田園子
【関連本】『自宅で淹れるコーヒー最強ガイドブック』
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