流れる前に、いい習慣を差し込む

ほんとうは、朝ごはんを食べ終えたあと、すぐに洗い物を済ませたい。でも、我が家でそれは難しい。築12年のうちでは台所でお湯を使うと浴室のシャワーの出が悪くなってしまうし、朝食後にTaroがシャワーを浴びるのが流れだから。

時間にすると10分ほど。ネットニュースやSNSを眺めているうちに消えるような短い時間かもしれない。でも私は、その時間を英語のリーディングに使うことにしています。

英語で書かれた本を、音読する。たった10分でも、口を動かし、喉を使い、腹式呼吸を意識し、眠っていた身体を起こしていく感覚があります。声に出すことで表情筋も使うし、朝の目覚めにもいい。もちろん、英語の勉強にもなるし、本の内容からインスピレーションを得られることもあります。

英語の代わりに、リビングでラジオ体操をする日もあります。毎日どこかでやっていることなのだけれど、その日によって「どの隙間に入れるか」が変わる。Taroのシャワー待ちの時間が、たまたまラジオ体操になることもある。あるいはKindleを開いて、本を数ページ読む。それらの小さな行動は、少しずつ積み重なって、自分の心身をよくしていく。

こうして気づいたのは、すき間時間の使い方を少し意識するだけで、日々の積み重ねが変わるということです。SNSを眺めて気がついたら10分経っていた、という経験は誰にでもあると思います。それが悪いわけではないけれど、その時間をほんの少し違う使い方にするだけで、何かいいものを自分に差し込むことができる。

すき間時間は、放っておくとなんとなく流れていく。でも、ただ流すかどうかは、自分で選べる。洗い物ができない数分を、「待ち時間」として消費するのではなく、「いい習慣」のために使う。

そう考えると、日常の中にはまだまだ、自分を整えるための小さな余白があるのだと思います。たった10分でも、いい時間を過ごせたという感覚は、その日を少し前向きにしてくれます。

Text / 池田園子

【関連本】『続ける思考

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