『自分が源泉 ビジネスリーダーの生き方が変わる』を読み終えました。

駒井家住宅での積読会にて読了
この本を手に取ったきっかけは、二つありました。一つは、私がリスペクトする友人が、コーチングの話をする中で「自らが源」という言葉をよく使っていたこと。以前から耳にしていた言葉でした。
もう一つは、参加するコミュニティでこの本が勧められ、小さな勉強会とワークショップが行われたこと。友人の言葉ともつながって、そこでの良い学びを深めたいと思い、本書を購入するに至りました。
人のせいにしない。環境や時代のせいにしない。起きている結果を、自分とは無関係なものとして扱わない。すべての結果の出どころを、自分自身に見る。
それが、この本で語られる「自分が源泉」という在り方だと捉えています。
ビジネスリーダーのための本ですが、マネジメント論や育成のノウハウ本ではありません。自分の人生や仕事に対してどのような立場を取りたいかを問うような本でした。
たとえば、職場でメンバーがミスをしたとします。そんなとき、「メンバーが失敗した」という言い方ができます。それは事実。ただ、その瞬間に「そんなミスするかなあ……」「会社に不利益をもたらした」といった解釈が乗っかると、相手を責める気持ちが生まれてしまう。
けれど「自分が源泉」という考え方では、まず起きたことを事実として受け止めます。そして次に、「この結果を自分が創り出した」と捉えます。これがキー。
「メンバーが失敗した」ではなく、「私が、メンバーがうまくできるという結果を創っていなかった」と見る。主語を相手ではなく、自分に戻すのです。
そうすると、問いそのものが変わります。
誰が悪いのかではなく、ここから自分はどうする(何を創り出す)のか。なぜ起きたのかではなく、では次にどのような結果を生み出すのか。そのために、何をするのか。
この視点の転換が、とても大きいと感じました。
もう一つ印象に残ったのが、「完了」という言葉です。
本書では、「終了」と「完了」は違うとされています。終了とは物事の処置が終わること。一方で完了とは、その出来事への思いにとらわれていない状態のことです。
つまり、業務としては終わっていても、それに関して感情がまだ残っているなら、完了していない。気持ちが過去に引っかかっているなら、その分だけ今ここにいる力が削がれているということです。
この考え方は、日頃学んでいるお釈迦様の教えにも通じるものがあります。今に集中すること。過去にとらわれないこと。執着を手放すこと。完了するとは、過去にエネルギーを振り向けず、今ここに全力投球することなのだと思います。
もちろん、人間は完全ではありません。感情も湧くし、反応的にもなるし、解釈を幾層にも重ねてしまうこともあります。けれど大切なのは、そんな自分に気づくことです。
「今、感情に揺さぶられていたな」「主観が強くなっていたな」「他責的な考え方をしかけていたな」
そう気づくことができれば、立て直すことができます。反応のままに動くのではなく、自分がどの立場を取るのかを、選び直すことができるのです。
起こった事実に対し自動的に解釈が起動し、その解釈に引っ張られて動く、リアクティブ(反応的)な立場でいるのか。
解釈が生まれても「それは自分の理想とする在り方に、とってポジティブな解釈か」と問い直し、解釈を選択し直すクリエイティブ(創造的・選択的)な立場を選ぶのか。
私は後者を目指し、日々練習中です。

『自分が源泉』は自分の在り方を再確認し、正す一冊でもありました。人材育成やリーダーシップの話でありながら、根底には「今をどう創造的に生きるか」があります。
人のせいにしない。過去にとらわれない。起きたことを事実として受け止める。そして、ここから自分が何を創り出すのかを選ぶ。その姿勢を浸透させていくために、再読を重ねたい一冊でした。
Text / 池田園子
【関連本】『自分が源泉 ビジネスリーダーの生き方が変わる』
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