
普段から、塩や醤油、味噌などをそれなりに使っている。味噌汁も飲むし、塩気のある料理も好きだ。だからこそ、塩を使わなくても困らないところでは少し控える。最近は、そんな調整を意識的にするようになった。
たとえば、塩気のあるおかずをつくった日は、サラダから塩を引く、というような。
わが家のサラダは、レタスやベビーリーフ、ブロッコリースプラウト、スライスしたにんじんなどを組み合わせることが多く、普段はバルサミコ酢や黒酢にごま油、塩、黒こしょうを加えて食べている。
けれど先日、豆もやしときゅうりのナムルをたっぷりつくった日は、サラダには酢と油だけをかけ、ナムルと一緒に口に運んでみた。「サラダの塩、なくてもいいな」。そう思えたから。
ナムルには少量の醤油を使い、「おかわり梅ザーサイ」(業務スーパーで買ったごはんのお供)も混ぜていたので、それだけで味は十分についている。味のないサラダを我慢して食べている感覚はなく、むしろナムルがドレッシングのような役割を果たしてくれた。そもそもナムルだって、私にとってはサラダの仲間のようなものだ。
一品ずつ味を完成させようとすると、サラダにも、おかずにも、それぞれ塩を使うことになる。けれど、食事全体を俯瞰的に見ると、味のしっかりしたおかずに、味のない野菜を添えて食べてもいい。他の料理から塩気を少し借りるようにすると、塩を加えなくてもおいしくいただける。
塩分摂取については、さまざまな考え方があると思う。これは同じ食べ方を推奨したい、という話ではない。あくまで、普段から塩分を摂っているという自覚がある私なりの、ささやかな調整方法にすぎない。
これからも塩は使うし、醤油も使う。味噌汁も飲む。ただ、使わなくてもおいしく食べられる場面では、あえて足さない。食卓全体を眺めながら、そんな小さな引き算を、これからも続けていきたい。
Text / 池田園子
【関連本】『からだいたわり減塩ごはん』
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