気持ちのいい布に包まれたい

いつの頃からか、下着を「ランジェリー」として見なくなった。以前はレース製のような、身につけたときにきれいに見えるもの、少しエレガントな気分になれるものなど、肌触りよりもデザインに惹かれていた。

今もデザインは気にする。ただ、それ以上に、肌に触れて心地よく、締めつけを感じず、お腹を冷やさない。その三つを満たすものしか、選ばなくなった。

だから、生地はやわらかく、布の面積が大きいほうがいいし、お腹もお尻もすっぽり覆いたい。「色気」という要素はもういらない。

いちばん気に入っているのは、BOODYの「ミディ ブリーフ」だ。竹からつくったレーヨンを使ったインナーで、おへその下まで覆ってくれる。

初めて買ったのは2021年。まず2枚試したら肌触りがとてもよくて、ほかのショーツと併用しながら、2024年に3枚セットを買い足した。

5年選手も含め、未だに傷んでいないのはすごい。何度も洗って長く穿いているのに生地がへたらず、今も気持ちよく使える。シンプルなつくりも、穿いたときの安定感も好きだ。これまで穿いてきたなかで、最高なショーツ。

問題は、Sサイズを買ってしまったこと。気に入って穿いてはいるものの、お尻が少しはみ出している。布の面積を求めていたはずが、もう少し足りなかった。

それなら大きいサイズを買い直そう。そう思ってサイトを見ると、今は1枚2,000円だった。

注文履歴を確認して驚いた。2021年に買ったときは1枚1,169円。2024年の3枚セットは4,860円で、1枚あたり1,620円。1,169円だったものが5年で2,000円、831円上がって約1.7倍になっている。ほとんど2倍。1枚3,000円まで上がる日も遠くなさそう。

長く穿けることを考えれば、高すぎるとは思わない。2021年のものを今も穿いているのだから、十分に元は取れている(笑)。2,000円でもまた買いたいくらい好きだ。それでも、一度1,169円で買ったのを思い出すと、躊躇してしまう。

そこで代わりになるものはないかと探して、Amazonで見つけたのがFLYSHIONというメーカーの深穿きショーツだった。綿95%にスパンデックスを5%混ぜた、よく伸びる生地。お腹まで深く、お尻も包んでくれる。私が欲しかった形そのものだ。

価格は6枚で1,500円。1枚2,000円のBOODYと並べると、たまげてしまう。安くても、生地がごわごわしていたり、穿き心地が悪かったりしたら意味がない。

ところが穿いてみると、思いのほかよかった。お腹もお尻も収まって、締めつけもない。やわらかく伸びる綿は肌にやさしい感じがする。お腹まわりまで布があるので、冷えにくいのもうれしい。カラバリも多様で、選べるのも楽しい。6枚1,500円から想像していた以上だった。

とはいえ、BOODYより好きになったわけではない。生地の感触や厚み、細かいつくりも、やはりBOODYのほうが上だ。今度買い直すときは、適切に収まるサイズを選びたい。

ただ、すべてを「いちばん好きなもの」で揃えなくてもいいのかもなあ。長く使えて、身につけるたびに気分のよいもの。気兼ねなく使えて、価格以上に心地よいもの。引き出しに両方あってもいい。

昔は、下着にも、見られたときの美しさを求めていた。でも、一日じゅうそれに触れているのは自分の身体。肌にいちばん近いものほど、身体と心に正直に選びたいと思うようになった。

Text / 池田園子

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