来年はピース買いで

9月8日はTaroの誕生日。当日の夜は会食があるというので、前日に家でお祝いをした。来週末にはあらためて食事に連れていく予定なので、この日のケーキは前祝い。

Taroの誕生日を祝うのは今年で6回目になる。毎年、誕生日ケーキを買って、一緒に食べることを私は楽しみにしている。

今回は千本通にある「タンタシオン・ダンジュ本店」の、12cmのホールケーキ。パンやお菓子を買ったことがあり、いつかここで誕生日ケーキを買いたいと思っていた。とてもおいしくて、Taroも喜んでくれた。

ただ、もうそれなりの年齢になったTaroにとって、これを二人で食べ切るのは少しきつくなってきたらしい。私はまだまだ余裕です(40歳にもなってこの食欲と食い意地、食べられる量が怖い)。

私たちは、お互いの誕生日にケーキを買う。毎年繰り返している、一年に二回の小さな習慣。けれど私は、「今年もTaroにケーキを買って、喜んでもらえた」ということが、何よりうれしい。今年もケーキを用意できたのは、Taroがこの一年を元気に過ごして、また9月8日を迎えたからだ。

今年の私の誕生日に、Taroが私たちの交換日記のようなものへ、こんな言葉を書いてくれた。

「今日はゾノ誕生日。ゾノ生まれてきた日、ありがとう。ノブリンにも感謝。パパリンにもありがとう」

ノブリンは、私の母のあだ名。Xで「のぶりん」と自称していることから、Taroもそう呼んでいる。私が生まれたことへの言葉が、私を生み、育てた両親にも及んでいた。

私も同じ気持ちになる。Taroの家族に会ったことはないけれど、Taroがこうして今ここにいて、元気に誕生日を迎えているのは、Taroの家族がいて、そのまた前にはご先祖さまたちがいて、命をつないできてくれたからだ。

こんなふうに誰かを祝うことや、その人が喜んでくれることに、自分のお金を使えることがうれしい。Taroの誕生日に関しては、同じケーキを食べ、同じ食事を楽しむのだから、私自身もちゃっかり楽しんでいるのだけれど。それでも、祝う相手がいて、その人のために何をしようかと考えられること自体が、ひとつの幸せだと思う。

Taro、誕生日おめでとう。新しい一年も、心身ともにすこやかに過ごしてくれますように。そして来年も仲良く一緒にいたら、Taroにケーキを買いたい。12cmのホールでもキツいと分かったから、次はピース買いね。3種類くらい選んで半分こすれば、量は減るのに味は増える。

Text / 池田園子

【関連本】『とびきりてがるなおやつ』

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