長いこと「朝はコーヒー」と決めていた。好きなのはもちろんだけど、朝にコーヒーを飲むとお通じがよくなる感じがしていたから。あくまで感覚の話だけど。
朝食は日によって少しずつ違うのに、すっきり出た日はなんとなくコーヒーのおかげだと思っていた。旅先でコーヒーを飲まなかった日に出にくかったこともあって、その記憶が思い込みを強くしていたのだろう。
最近、イギリスへ行った友人から紅茶をいただいた。40袋も入っていて、1日1杯なら、40日ほど楽しめる。せっかくなので、新鮮なうちに飲もうと思い、朝のコーヒーを紅茶に替えてみた。
それでも、お通じはいつもどおりだった。何日か続けてみても、様子は変わらない。コーヒーでなくてもよかったらしい。
温かいものを飲むことが効いているのか、朝食をとることが大事なのか、決まった時間にリラックスして過ごす習慣のほうが関係しているのか、理由はよくわからない。それでも、「コーヒーでなければ」というのが完全な思い込みだったことはわかった。
それからは朝に紅茶を飲んでいて、けっこう気に入っている。いただいた紅茶をおいしく飲みきれるし、そのあいだはコーヒー豆を買わずに済むため、節約にもなる。

何より、朝の定番にしている、オートミールとプロテイン、豆腐と米粉でつくるパンケーキと相性がいい。コーヒーと合わせるのももちろんおいしいけれど、紅茶と一緒だと同じパンケーキが少しかろやかに感じられて、朝の時間がよりおだやかに流れていく。
「これでなければ困る」と思っていたものも、替えてみれば案外なんともないことがある。友人の紅茶をきっかけに、自分の中にあった小さな決めつけがひとつなくなった。
しばらくは、パンケーキと紅茶の朝を続けてみよう。
Text / 池田園子
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