出張で京都に来る友人から、2日前に連絡があった。
「朝の7時から9時までというピンポイントな時間で申し訳ないんだけど、もし都合がよければ会いたい」
ここで「え、朝の7時?」と驚く人もいるかもしれない。でも私は、時間の早さより、詰まったスケジュールのなかから落ち着いて会える時間を見つけて、声をかけてくれたことのほうがずっとうれしかった。
「忙しいなかで誘ってくれてありがとう。うれしい。7時にここはどう?」
そう返して、朝早くから開いているカフェを提案した。
京都に来る友人知人と会う機会はこれまでにもあったけれど、いちばん早い待ち合わせは朝8時だった。今回はそれより1時間早いので、自己ベスト更新みたいな気がして、ひとりでムフフとなった。
当日は5時半に起きて、6時半前に家を出た。いまはひどい腰痛があるので自転車はやめて、バスで向かうことにした。15分ほどの距離で、早朝だからか道も空いていて、予定より早く着いたくらいだった。
いつもならまだ家でぼんやりしているか、寝ている時間に、友人に会うため外を歩いているのは気持ちがよかった。

ホリーズカフェでモーニング
早起きをすると、一日の時間がちょっと増えたように感じる。しかもその時間を、友人とのおしゃべりから始められる。仕事に取りかかる前に楽しい予定がひとつあると、それだけで得をした気分になる。
別れたとき、時計はまだ9時を指していた。普段ならようやく本格的に動き出すころに、その日の私は、会いたかった人と話し終えていた。数年ぶりだったから話し足りない気持ちもあったけれど、何度も爆笑した場面を思い出すと、このくらいの物足りなさがあるほうが「次」を楽しみにできていいよね、と思えた。そんな気持ちを抱えたまま、いつもの一日が始まっていった。
夜の予定は一日の締めくくりになるけれど、朝の予定は、そのあとに続く時間まで少し明るくしてくれる。朝に人と会う楽しさは、そういうところにあるのだと思う。
とはいえ、私も用事がなければ5時半に起きることはまずない。目覚めてもだらだら二度寝する(笑)。だからこそ、人との約束を早起きのきっかけにできるのは好都合でもある。
普段は朝をゆっくり過ごしている人ほど、朝7時のような、あまりなじみのない時間に誘われたら、一度だけ乗ってみてほしい。街がまだ目を覚ましきっていない時間に大切な人と会うのは、想像していたよりずっといいものだから。
Text / 池田園子
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