すっぴんでお見舞いに行った理由。

「あえて計画的にすっぴん」のまま行動した日がありました。

大切な人と再会する場にすっぴんで参上したのです。

相手は半年ぶりに会う女性の友人。そこまでは予定通りですが、会える場所は想定していたカフェではなく病院でした。

体調を崩して一定期間入院することになった彼女。

実は入院したんだと告げられたとき、もし嫌じゃなければ、お見舞いに行ってもいいかと尋ねました。

もちろん、入院中は人に会いたくない・来てほしくないという考えも分かるから、NGなら遠慮なく断ってほしいし、いずれ再会はできるだろうから、といった申し送りも添えています。

幸いなことに、彼女は私のお見舞いを歓迎してくれたので、私も再会のわくわくを抱えながら過ごしていました。

ようやく明日、会える。

前夜、風呂上がりに鏡の前でスキンケアをしながら、「明日はノーメイクで行こう」と決めました。

メイクをする余裕などない彼女を想像すると、装っていく必要はないなと考えたのです。

だから、日焼け止めだけ塗って素顔を選択(眉はアートメイク、まつ毛はパーマがかかっているので、厳密には素顔とはいえないかもしれませんが)。予想通り彼女も素顔で迎えてくれました。

素顔だろうがメイクをしようが関係なく素敵な人ではあるのですが。

院内のカフェで1時間ほど雑談し、疲れさせてしまわないよう、早めに退散し次の予定へと向かいます。

この話をすると、パートナーからは「やさしいね」と言われましたが、人によっていろいろな感想がありそうです。

私は単に彼女のステータスを予想して「寄せた」「近づけた」だけ。

自分が逆の立場であれば、友人がばっちりメイクをして美しく装ってお見舞いに来てくれると、ありがたいなと思いつつも、化粧っけのない顔や病院用の地味な衣服にどこか引け目を感じるだろうと想像したのでした。

だから、お見舞い時の私は素顔で、シンプルな服装で良いと考えたのです。

彼女がどんな考えかは分かりません。

ただ、相手の状況や心の内を考えて、自分の行動を意識的に選択したことは、私にとって正解だったと思っています。

皆さんは私と同じ状況になったらどうしますか。ぜひ考えや感想を教えてください。

Text / 池田園子