「食べたい」を手放さない制限

一食あたりの脂質は15g以下。できれば10g以下。たんぱく質は20g以上。そして、お酒とお菓子は摂らない——そんなルールのもと、食事コントロールを始めて5日目。

たった5日、と言われればそうかもしれない。でも、身体の感覚は確実に変わってきています。軽い。余計なものを抱えていない感じがある。このゆるやかな食事調整は、ときどき思い立ってやるのですが、毎回くっきりと変化を感じられる。その心地よさがあるから、続けられています。

ただ、こうした制限の中で必ずぶつかるのが、「食べたいもの」との折り合いです。たとえばパスタ。市販のパスタソースは本当によくできていて美味しいのですが、脂質が20g近いものが多く、このルール下では選べない。となると、自分でつくるしかない。オイルを極力減らして塩ベースにするか、トマト缶で仕立てるか、豆乳でコクを出すか。いくつか試す中で、先日たどり着いたのが「お茶漬けの素」でした。

お茶漬けの素は脂質がほぼゼロで、パスタに和えるだけで味が決まるというシンプルさがある。一方で、見落とせないのが塩分です。成人女性の1日の塩分摂取量の目安は6.5g未満とされている中で、お茶漬けの素の食塩相当量は1袋あたり2g超。つまり1袋そのまま使うと、それだけで1日のかなりの割合を占めてしまう。だから私は半分だけ使うようにしました。実際、半分で十分に味が決まる。パスタを茹でるときの塩も使わず、全体でバランスを取る。

その日の一皿は、パスタ100gに茄子を1本、しめじを半パックほど加えて、野菜でかさを増しながら食べごたえを保つ。そしてゆで卵をふたつ。栄養を計算すると、パスタ100gでたんぱく質は約13g、ゆで卵ふたつで約12g前後。合計で25g以上となり、基準もクリア。脂質についても、パスタで約2.2g、卵で約12gに収まり、オイルを使っていないため一皿全体でも15g以内に収まる設計です。

それでいて、満足感はある。むしろ制限があるからこそ、どう工夫するかを考えるようになり、食事とより丁寧に向き合えている気がします。食べたいものを我慢するのではなく、条件の中で自由にする。そのプロセス自体が、楽しい。

これからも、自分の持っているシンプルな素材の中で、脂質を抑えながら満足できる食事を探していきたい。できれば1食あたり10g以下に収める組み立ても。制限は、窮屈さではなく、奥行きを与えてくれるものなのかもしれません。

Text / 池田園子

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