
誰でも立ち寄れる「居場所」をつくっているNPO法人「とらい・あんぐる」。高齢者や子ども、困りごとを抱える人……のように対象を限定せず、どんな人でもウェルカムな「寄合処&集い場」の運営を事業のひとつとしている団体です。こんな場所がまあまあ近所にあるなんて。その存在を知ったのは、本当に偶然のことでした。
現在39歳の私。実は、というほどのことでもありませんが、人生2回目の大学生です。放送大学に所属する学生として、学生証を更新するために京都学習センターを訪れた日、ビルの1階に並んだチラシの中に、公開講座の案内を見つけました。居場所づくりやつながりづくりには以前から関心があり、東京に住んでいたころは自主的に子ども食堂を運営していたこともあります。

住宅街のなかにある、ごく一般的な一軒家
「これは行きたい」と思い、京都ノートルダム女子大学で開かれた公開講座を聴講しました。寄合処&集い場の多様な取り組みや「誰にでも開かれている」という言葉を聞き、私も足を運んでみることに。
【公開講座】地域の居場所づくりプロジェクト「寄合処 集い場」地域連携・協働の必要を大学とともに実働として

調理師免許を持つ石田さんの手づくり。美味しい
訪れた日はランチ営業をしていて、ワンコインでおばんざい中心の温かい家庭料理をいただきました。集まっていた地域の高齢女性たちのほか、とらい・あんぐる理事の石田栄子さん(約20年福祉現場を経験し、指導も行う福祉のプロ)ともお話しすることができました。講座で石田さんのお話や素敵な雰囲気に触れて、この場所に惹かれたこともあったので、直接コミュニケーションできてうれしかったです。
さらに、講座で演奏されていたクラシックギタリストでギターの先生でもある山本幸ニさんが立ち寄られる偶然も。講座後に駐輪場でお見かけし、演奏の感想をお伝えしたら話が盛り上がり、私を迎えに来たTaroも交えて井戸端会議(?)に発展したんです。そんなご縁もあるから面白い。思わぬ再会に驚きつつ、なんてことない会話を楽しみます。たまたま見つけた講座から、つながりがゆるやかに生まれていく。たまたまの流れが心地よい。
私は仕事を通じて社会と関わる機会がありますが、そうではない人にこそ、この居場所の価値が届いてほしいと願います。特に高齢男性は孤立しやすく、その日も女性の利用者が多い一方で、男性は山本さん以外にお見かけしませんでした。けれど、人と話すという行為そのものが、認知機能を大きく働かせる大切な営みでもあります。会話は、心も頭も動かしてくれます。
下は小さなお子さんから、上は90代の方まで、全年代と言っても過言ではない人々が集う寄合処&集い場にはものすごい価値があると思います。開所して半年、これからもっと認知度が高まっていくことでしょう。今の今、私にできるささやかなこととして、このメディアを目にする京都の人に伝えたいと思い、今回書き留めました。
多様な人が出入りしているのはもちろん、いろいろなイベントをしていて、いつ行っても美味しく、楽しめると思います。また伺います。
Text / 池田園子
【関連本】『1階革命』
「SAVOR LIFE」では、生活をより豊かにするためのアイデアや情報を発信しています。会員様限定のお知らせや限定コンテンツをニュースレターでお届けします。ご登録ください!


