袋という、地味にすごい存在

これまで当たり前のように捨てていたものが、ある日ふと「これ、使えるのではないか」とはっとする瞬間がある。

私にとってそれは、「袋」であった。

食パンの袋。プロテインの袋。フェイスマスクの袋。
食品や日用品が入っていた、あの包装の袋である。

プロテインの袋なんて、丈夫で大きい。あれはもはや包装ではない。立派な「容器」と言っていい。

我が家では、猫のトイレシートを捨てるときに使っている。

猫のおしっこシートというのは、思いのほか重い。
水分をたっぷり吸っているので、ずしっとくる。しかも、かさばる。

プロテインの袋なら余裕で受け止めてくれる。
猫のうんちも入るし、数日分の生ごみも入る。

生ごみはそのままゴミ箱に入れると、臭いが出る。
夏場はゴキブリを引き寄せかねない。
うちでは生ごみを袋に入れて、冷凍庫に保管している。

そのときにも、袋が大活躍する。

漬物店の袋。スナック菓子の袋。ちょっとした食品が入っていた袋。

水分にも強く、簡単には破れない。
メーカーは中身を守るためにつくっているのだろうけれど、結果として「ゴミを守る袋」にもなっている。

うちでは排水口にネットをつけていない。
1日の終わりには、そこにたまった生ごみをそのまま袋へ入れる。

そうすると、シンクは完璧にきれいな状態で一日を終えられる。

こうしてみると、袋というのは不思議な存在だなあと思う。
中身を守る役割で生まれ、中身を食べ終わったあと、今度は「ゴミを守る」役割を担う。

袋は、一度も主役にならないまま、ずっと仕事をしているのである。

そして私は今日も、袋を捨てずにとっておく。
なぜなら、袋の仕事は、中身がなくなってからも続くからである。

Text / 池田園子

【関連本】『江戸のくらしとリサイクル

毎日をもっと楽しむヒントをお届けします。
「SAVOR LIFE」では、生活をより豊かにするためのアイデアや情報を発信しています。会員様限定のお知らせや限定コンテンツをニュースレターでお届けします。ご登録ください!