変わらない習慣が教えてくれる豊かさ

心が松浦弥太郎さんのエッセイを欲するときがあります。夏に買っていた『なくなったら困る 110のしあわせ』を読了しました。弥太郎さんのエッセイを昔から読んでいると、大切な習慣を長く続けていらっしゃることが伝わります。

たとえば、夕食後に家族と散歩すること、旅先から手紙を送ること、友人からの手紙のうれしさ、好きな朝ごはんを用意することなど。既刊でもふれたことがあります。どの本でも「日常の幸せ」が静かに積み重なっている様が綴られます。こういう普遍的な哲学を自分も持ちたいと思いながらページをめくっていました。

今回、なかでも印象的だったのは、料理の記録帖の話です。おいしいと感じた料理をメモするための小さなノートを持っていて、10年近く使っているけれど、1冊目が終わっていないのだとか。記録されるのは「とっておき」の味だけ。そのノートを開けば、心を大きく揺り動かしてきた味の記憶が蘇るわけです。私も写真に収めるだけでなく、特別な一品を思い出し、自分なりに挑戦するのに使える記録を手書きで残しておきたいです。

人が長く大切にしてきた習慣やその背景に触れるのは豊かな時間。本書を通じて感じたことでした。

Text / 池田園子

【関連本】『なくなったら困る 110のしあわせ

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