優れた漫画には良質な学びがある

子どもの頃『スラムダンク』にどハマりし、漫画は全巻買って10回くらい読みました。アニメもAmazon Primeで公開されてから、大人になって見直したほど。

ただ、バスケがとくに好きなわけでも、興味があったわけでもありません。『スラムダンク』という作品自体が好きで手に取っていました。

アオアシ

そんな私がサッカーに興味が出たことを機に読み始めたのが『アオアシ』です。セレッソ大阪ファン歴10年超のセレ女ねえさんから勧めてもらった作品。

DMMコミックレンタルでまずは17冊一気に借りて、1日1〜2冊のペースで寝る前に読んでいます。

クラブユースという、プロサッカークラブが運営する高校生年代の育成組織が舞台です。

高校サッカー界ではユースと高体連(高校サッカー部)が混在し、リーグ戦などで出自の異なる両者が戦います。これは野球などほかの競技にはない特徴です。

サッカー強豪校である飯塚高校の広報支援をしている関係で、高体連については若干知っていても、ユースは未知の世界。

ただ、ユースに限らずサッカーそのもの、高校サッカー界全般について学べる良書だと感じています。

さらに付け加えると、単行本の累計部数は2,000万部を突破し、アニメ化もされているほど幅広く支持されている超人気作品はさすがです。

サッカーに限らず、子ども・大人を問わず、人生全般や仕事の仕方、ひとりの人間としての在り方についても刺さる言葉が随所に出てくるから。

自分の頭で考え抜くこと、考えさせること、視野を広く持つこと、人はひとりでは何もできないこと……伝えられるのは原理原則の数々です。

その意識が抜け落ちていないか? シンプルな言葉を前に、自分自身への問いが作られます。

大人になってから再び『スラムダンク』を読んだときも、同じようなことを感じた記憶があります。

良い漫画には良い学びがあります。こんな作品に触れられることが幸せです。

Text / Sonoko Ikeda