私の身の丈、ワンルームの幸せ

大学で家を出てから今日までずっと、ワンルーム生活です。

コロナ下を経て、ますますこんな身の丈に幸せを感じています。

最も自粛制限が激しかった頃に身についた、家の中でのハイブリッドな行動。
私の場合、例えばこんなものです。

朝、台所を行き来しながらメールをチェック。スマホやパソコンを操りながら、掃除や整理整頓。

お昼、画面操作で目が疲れたら、紙の読書に切り替えて、傍らに敷かれている布団に少しごろり。

作業中も洗濯機が鳴れば飛んでいって、クローゼットや浴室乾燥機、ベランダを右往左往。

夕方、待ちに待った! とお風呂に直行。

お風呂の蓋の上に敷いた台上にパソコンや飲み物などを持ち込んで、半身浴をしながら1時間くらい過ごし、そのまま仕事を仕舞う……。

(これは特に私独特の生活習慣……ですが、湯船で体を温めながら物書きや企画をすると、血行もよくなって頭も回転し、ふとアイデアが生まれることも)

でも、たったこれだけなのに、毎日とてもいい気分で1日が終わっていきます。

コロナに直面した社会全体で、ある意味「許されて」しまったそんな自由な行動が、いつしか毎日の習慣になってしまいました。

今ではすっかり職場に通う生活に戻ってしまったという勤務形態の方がほとんどだと思いますが、
私は今だに外出とリモートワークの双方が都合良く許された生活が続く見込みです。

無駄な残業をなくし、馴れ合いの交際を避けたい今の自分にとっては、とてもありがたいことです。

もう元通りには戻れない、もしかしたら「自主的に戻さない」かもしれない。

小さなワンルームの中で工夫をこらして幸せに生活しながら働ける環境は、「仕事より健康を大事にする」という私の〈宣言〉を姿勢で見せていくという、1つの大義名分でもあります。

ワンルームの中で営まれるこんな身の丈の幸せ。

これから先、どんなに非日常的で大きなライフイベントが待ち受けていようと、ゆるぎない私の安心材料、心の保険になっていくはずです。

Text / Anna Koshizuka