塩水を持ち歩く

『お金持ちが自販機を使わない理由』。こんなタイトルの本を読みました……というのはウソで、私が「ありそうなタイトル」を即興で考えただけです。

お金持ちは自販機を使わないイメージがあります。仏在住の某実業家も「自動販売機はおそらく5回ほどしか利用したことがありません」と著書で言及していました。おそらく、数百億円〜の資産を持っているお方。

私はお金持ちではありませんが、この方と近い感覚で、大人になってからは自販機を10回も利用していません(むしろ、子どもの頃もなけなしのお小遣いを自販機の高価な飲み物に費やすなんてできませんでした。家に帰れば水もお茶も飲み放題なのですから)。

旅先で携帯していた水筒の中身がなくなったり、近くに飲食店がなかったりといった「やむを得ないタイミング」に限り頼るマシン、という認識です。

コンビニで飲料を買う機会も日常ではありません。旅先や出張先で浄水器がないとき、炭酸水を飲みたくなったとき、ホテルにコーヒーメーカーや電気ケトルがなくコーヒーを沸かせないときなど、コンビニもここぞというタイミングで頼れる存在です。

自販機やコンビニを使わない代わりに、普段は家で「水」を用意しています。夏場であれば、空になった炭酸水のペットボトル(※)に浄水器から常温の水を注いで持ち歩きます。寒い時期であればお湯を沸かして魔法瓶に入れます。

※炭酸水に限ってはAmazonで1箱24本入りを買います。1本あたり50円前後とスーパーで買うよりも基本的には安いのです。

水やお湯は塩分濃度0.1%の塩水にしています。水1リットルに対してクリスタル岩塩1gを溶かしています。ここでいう塩は、精製塩(塩化ナトリウム)ではなく、多様なミネラルを含む身体にとって必要な天然塩です。

良質な塩の必要性については『なぜ《塩と水》だけであらゆる病気が癒え、若返るのか!?』が入門本としておすすめです。

塩の専門店を経営し、クリスタル岩塩を販売する「株式会社源気商會」さんのブログ記事「大切なのは適塩⑤~塩が体内で果たす役割~」も参考になると思います。

水分をこまめにとりたいから、何時間も外にいるときには水持参が当たり前。外出先で水を買うのは「お金がもったいない」と感じます。だって、家で水を準備すればほぼ0円。

もちろん水道代はかかっていますが、1本110円くらいのペットボトルを買うよりは遥かに安く済みます。

自販機やコンビニで飲料を買わない理由はもうひとつあります。水が好きで、水を飲みたいから。水分をとるなら、カフェインや糖分入りの水以外の飲み物ではなく、純粋な水がいいと考えています。

人の身体の70%は水分でできているからです。それを意識すると水を摂取することが身体の巡りをよくすることにつながる、と感じるから。

水かお湯(理想は鉄瓶で時間をかけて作る白湯ですが、ガス代が急激に上がっている今、あまり使わなくなってしまいました)を飲みたいし、それ以外の糖類が含まれたものや脂質多めなものなどはなるべく避けます。

最後に、これまた別の理由もあります。外出中、長時間歯磨きができないとき、コーヒーやお茶など色のついた飲み物を飲んで、歯の表面に色素沈着が起きやすくなるのを防ぎたいとも思っています。

もちろん、目的を持って喫茶店に行けば、とびきり美味しいウインナーコーヒーを頼むこともあります。そんなときは糖類や脂質を気にしません。そこでは水じゃない飲み物を思いっきり楽しんでいます。お金の使い方にはメリハリをつける、という話でした。

Text / Sonoko Ikeda