1週間に2回もパエリアを作っています。
1回目は友人が遊びに来たとき、2回目はひとりで食事をするなんでもないときに。
パエリアを作ろうと思い立ったきっかけは、2週間ほど前、窪美澄さんの小説『私は女になりたい』を読んだことでした。
主人公のアラフィフ女性が、付き合いたての14歳年下の恋人にパエリアを作る場面が、なぜかあまりにも印象に残ったんです。
パエリア=スペイン料理店で食べるもの、と思い込んでいたことが大きいでしょう。
それまで、パエリアを自宅で食べる情景を想像したこともありませんでした。
主人公は少し苦労して作っているようだけど、実際はどうなんだろう? と調べてみると、思ったほど難しくなさそうに思え、作ってみることに。
魚介の下ごしらえ、トマト類のカット、米を煮詰めるためのスープ作りなどを終え、オーブンで30分ほど焼きます。
1時間ほどかけてできたパエリア風の食べ物はとても美味しく、友人が何度もおかわりしてくれて、作ってよかったなあと思ったのでした。
作る前から「ハードルが高そう」「無理そう」と思うのはやめることにします。
その日から数日経って、誰かのためにではなく自分のためだけに、今度は鶏肉で二度目のパエリアに挑戦しているくらい、ハマってしまったのですから。
何かのご縁で「これ、作ってみたい」と気になれば、即行動に移す自分でありたいと思います。
料理でも、何でも。「これ、したい」は「明日これ、しよう」に変換です。
Text / Sonoko Ikeda