医薬品ではなく、自然治癒力を信じる

できる限り医薬品を使いたくないと考えています。理由を順に挙げてみます。

ひとつ目は、身体には自然治癒力が備わっているから。身体に現れる症状というのは、身体が必死に声を上げていて、治癒に向かっていくプロセスです。医薬品を使うことでそれが阻害されます。

熱を出したときに解熱剤を使ったり、咳が出るときに咳止めを使ったりするのが、身体にとっては不自然で分かりやすい例です。

ふたつ目は、医薬品添付文書でも明らかなように副作用がたくさんあるから。「ターゲットとするひとつの症状をなくすこと」さえできれば、その他の副作用があるのは仕方ないでしょう、とでも言わんばかり。

個々の副作用を見ていると、恐ろしいとしか言いようのないものもありますが、医師や薬剤師がそれを詳しく説明することはありません。

3つ目は、身体には薬物耐性があるから。身体にとって不自然なもの、異物を取り入れるわけですから、身体は「毒」からなんとか逃れよう、生き延びようと反応します。

同じ薬を使い続けていて「なんだか効きが悪くなった」と感じることもあるのは、それが理由です。

4つ目は、医薬品の売上増に貢献したくないから。医療業界では医療機関と製薬業界などが結託して、患者に医薬品を買わせようとしています。

日本の医療費は年間50兆円近くにも及び、薬剤費はその2割超を占めます。病院へ行くとたいてい何らかの処方箋を書かれ、医薬品の使用を推されることを思うと、それも納得です。 

その場しのぎで、根本的な対処とはかけ離れた対症療法だと思いながらも、私も医薬品に頼っていた時期がありました。

慢性化していた「膣カンジダ」の内服薬「テルビナフィン」です。膣カンジダはおりものの量が増えたり、外陰部に痒みが生じたりと不快で、ひどくなると本当に辛いので、目先の症状改善を期待してクリニックへ行っていたんです。

最初の頃は症状の軽減が見られたものの、飲み続けていると不正出血が起きました。添付文書をよくよく読み、その他の文書も調べると、低用量ピルなどのホルモン剤を併用している場合は、月経異常が起きたとの報告もあるとのことでした。 

私はピルを服用している(この医薬品だけは例外的に摂取していますが、やめることも検討しています)ことを伝えていましたが、医師からそんな補足はありません。

多忙な職業に就いている相手に、そこまで期待してはいけませんから、文書を隅々まで確認しなかった私に非があります。

しかし後日、医師に症状と自分が調べたことを伝えたところ、「不正出血はそれ(ピルを飲んでいるかどうか)とは関係なく、ホルモンバランスが乱れたからでしょう」と、産婦人科医との会話における頻出ワード「ホルモンバランスの乱れ」で片付けられました。

きっと、知らないのでしょう。そして、西洋医学及び医薬品こそが正義だと信じているのでしょう。

以来、私はカンジダの内服薬を飲むのをやめました。前出の通り、薬の効きがなくなってきたこともあり、身体にとって無駄以上に、毒でしかないと気づいたからです。

代わりに、カンジダという病気を引き起こす根っこと向き合うことにしました。具体的には「夜更かしをやめて、早く寝ること」です。

それまでは身体に良くないと薄々感じながらも、夜中の2時3時頃まで起きていましたが、「0時までには就寝する」生活に変えました。 

そうやって、早めに寝て7時間ほどの睡眠時間を確保する日々を過ごしていると、カンジダになっても症状がたちまち和らいでいったり、そもそもなりづらくなったりすると気づきました。

睡眠中は成長ホルモンが分泌されて、傷んだ細胞の修復や細菌・ウイルスなどへの免疫強化が起きているといわれています。

諸説ありますが、22時〜翌2時まではゴールデンタイムという専門家もいます。私は自分の身体の変化を見る限り、その説を今は支持しています。

自身の自然治癒力を信じて、ナチュラルな方法を通じて、身体に起きる反応と向き合っていきたいと思います。

Text / Sonoko Ikeda