歯は「天然のジュエリー」だから美しく保つ

ずいぶん前の話です。身体の好きなパーツに関する「フェティシズム」を「派」と言い換え、パートナーに「◯◯くんはお腹派だね。おっぱい派でもお尻派でもない、新しい派」とふざけて言いました。

彼は私のお腹側面のぷよっとつまめる肉が好きらしく、「ふにふに」と言いながらつまんでくるくせがあります。他意や悪意はなく、単にきもちよくて触れたいらしいです。

彼は「お腹派って何〜。お腹派じゃないし〜」と笑いながら、「それなら園子さんは“歯派”ね」と返してきました。それは間違いないので「うん、歯派」と肯定しました。

確かに歯が好きというか、歯に目がいってしまいます。鏡の前に立って口元をチェックするときは自分の歯に、人と話しているときは人の歯に。

というのも「食べて出す」生き物である人間にとって、身体を作る食べ物を咀嚼して、飲み込むところまで持っていくための歯は“重要な入口”です。

そこのケアを疎かにしない人は、すこやかに生きていきたいという意思を持っているような気がするから。

歯の健康は口腔内の健康にも関わり、身体のあらゆる器官は有機的につながっています。入口である歯を大切にすることは、自分の身体という生態系を大切にすることに結びつくとも考えています。

健康面だけではなく、美容面においても歯に着目しています。歯は「人がもともと持っている天然のジュエリー」というのが自分なりの考え方。

丁寧にケアをすれば美しくなっていく、成果が見えやすいパーツでもあります。身体全体でみるととても小さな要素ですが、胸元や耳に光るダイヤモンドのジュエリーよりは大きくて、たくさんあります。

そう考えると、磨いておいて損はないというか、歯が白くきれいでいると輝きを放ち、笑ったときに顔まわりがぱっと明るく見えるのは確実です。

健康・美容両面で満足のいく歯を保ちたくて、月に一度は近所の歯科医院「ふかもり歯科」でクリーニング(保険診療)をしてもらっています。出費は毎回3,000円ほどです。

専用の機械で歯垢や歯石、着色を除去してもらうだけで、歯の質感がなめらかに変わり、美しさに磨きがかかります。

その際、歯周病の有無や進行具合を調べる目的で歯ぐきの溝の深さを測定するため、健康面でのメリットも。

毎食後、歯間ブラシと歯ブラシで歯を磨き、気になるときや夕食後にはフロスもプラスしてケアをしていますが、それでも決まった位置に歯石が少し付いてしまうため、プロの手を借りることが必要になります。

歯派になったのは歯列矯正をして、きれいな歯並びに変えたことも関係しています。

小学生くらいの頃、歯列矯正をさせてもらいましたが、歯型をとるときに息が苦しくてしんどいという理由で(!)途中でやめてしまいました。当時、鼻呼吸ができなかったんです。

歯並びは極端に悪いわけではなかったものの、反対咬合だったり、前歯(中切歯)が犬歯だったりと、それなりに問題を抱えていました。

26歳くらいのときに、美しい歯並びにしたいと思い立ち、150万円ほど支払って裏側矯正をし、5年ほどかけて歯列を改良してきました。今も就寝中はマウスピースを装着して、歯列が元に戻らないよう気をつけて暮らしています。

大金をかけて改良した自分の歯並びを気に入っているので、毎食後のデンタルケアは楽しい美容時間です。

歯磨き粉はコルゲートの「オプティックホワイト」、アムリターラの「トータル バランス オーガニック トゥースペースト」を気分で使い分けています。歯の着色が気になるときはコルゲート、さっぱりしたいときはアムリターラというように。

歯が美しくなったおかげで、思いっきり笑えますし、自分の笑顔が好きになりました。歯派万歳!

Text / Sonoko Ikeda