「起き上がれない朝」は何度でも寝る

移動時間が長くなると疲れます。ただ乗り物に乗っているだけですが、心身がどっと疲弊するんです。

大阪から高松まで電車とバスで3時間半。高松から福岡まで電車と新幹線で3時間。1日の1/4以上を移動に使っていました。

長時間同じ姿勢が続いたり、キャリーケースを引いて、リュックを背負い……という大荷物で動き回ったりするのも疲れる原因のひとつだと思います。

昨日はそんな移動明けの日でした。ストレッチポールテニスボールで背面やお尻をほぐした後、0時には自宅のベッドに入り、朝6時40分頃目覚めました。

でも、身体がどうしても動きません。全身がベッドにぺたんと貼り付いているような……。 

身体が「まだ起き上がれない」と叫んでいました。本来であれば起き出すところですが、そのときは身体の声を聞くことにしました。 

甘やかしてもいいと考えたんです。起きると無理をすることになるから、と。それに、午前は仕事の予定を入れていなかったので、二度寝、三度寝しようと決めました。

結果、何度も意識下のもと寝返りを打ち、手足の関節を伸縮させて、ようやく起きようかと重い腰を上げたのは9時前。

しつこく、しつこく、五度寝くらいはしたでしょうか。でも、移動明けのように、おそろしく消耗した日はこれくらいでいいと思っています。

あえて予定も空っぽにしているので、絶対に起きなくてはいけない理由はありません。

あまりにも疲れていて、かつ、起きなくてもいいときは起きない。元気で、かつ、起きなくてもいいときは起きる。せっかくなら、時間を有効活用したいから。 

そんなモードで、柔軟に、自分に厳しくしすぎず生きていきたいです。37年生きていたら、それなりに身体を酷使しているものです。やさしくしてあげよう、と思っています。

Text / Sonoko Ikeda